数学II / 三角関数

合成の最大・最小(範囲つき)

★★★ 応用合成最大最小

問題

のとき、 の最大値と最小値を求めよ。

ヒントを見る

合成すると、角の動く範囲も一緒に平行移動する。移動後の範囲で単位円をながめ、最大・最小がどこで起きるか — 頂点と端の値の比較になる。

解答・解説

方針

合成して にする。 の範囲から の範囲を出し、その中での の値域を調べる(範囲つきなので端に注意)。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 範囲つきの最大最小は、合成後の角の範囲がカギ — が動く区間を先に求め、その区間で がどこまで動くかを単位円で読む。「合成 → 中身の角の範囲 → その範囲での の増減」という手順を丁寧に踏む。

公式合成 → 。定義域つきは の範囲で の値域を調べる

合成する。 は、 を前に出して

のとき、中身の角

この範囲で がとる値を調べる。 から の間では、 は真ん中の で最大 、両端の で最小 をとる。つまり

各辺を 倍する( なので不等号の向きは変わらない)。

よって最大値 、最小値

xyO最大√2
y=√2 sin(θ+π/4)、0≤θ≤π/2 での最大√2・最小1

最大値 、最小値

別解

別解(合成のあと、単位円で高さを読む)

この問題は「合成して1つの にまとめ、その角を単位円で動かして高さ()を読む」でも解ける。合成の後の値域の詰めが苦手でも、図で追えるやり方だ。

① まず合成する。 本解と同じく、 を1つにまとめる。係数はどちらも なので が前に出て

ばらばらだった が、1つの になった。ここから先は、中身の角 だけに注目すればよい。

② その角がどこからどこまで動くかを調べる。 から まで動くので、中身の角も連れて動く。両端を実際に計算してみる。

  • のとき、角は
  • のとき、角は

だから、中身の角 から まで動く。

π4π24π2xyOθ=0θ=
角 θ+π/4 は θ=0 で π/4、θ=π/2 で 3π/4 まで動く。高さ(sin)は真上 π/2 で最大 1(赤点)、両端で最小 √2/2(破線の高さ)

③ 単位円で高さ()を読む。 単位円では、 はその点の「高さ」( 座標)。角が から へ動くと、点は円の上側の弧(図の赤い部分)をたどる。

  • いちばん高くなるのは、ちょうど真上の を通るとき。ここは単位円のてっぺんなので、高さは最大の
  • いちばん低くなるのは、弧の両端 のとき。この2つは 軸をはさんでちょうど左右対称の位置にあるので、高さは同じ。どちらも だ。

つまり、この範囲での高さ

④ 最後に 倍する。 求める は、この高さの 倍。 は正の数だから、各辺に掛けても不等号の向きは変わらない。

よって最大値 、最小値 。本解(グラフで見る)と同じ答えになった。

まとめ:合成で角を に1つへまとめたら、「その角が単位円のどこからどこまで動くか」を押さえる。あとは高さ()の最大・最小を図で読み、係数 は最後に掛ければよい。数式の値域計算が不安なときほど、この図で確かめる見方が効く。

ポイント

  • 定義域つきは、 の範囲で の値域を見る。
  • 範囲の端と、()になる点の両方を確認。

よくある間違い

  • 合成の係数を誤り、 などとする(正しくは 倍)。
  • 合成したのに角の変域を付け替えず、 の動く範囲 を出さないまま最大最小を判断する。
  • 範囲を無視して最小を とするミス。 に届かない。