数学II / 軌跡と領域
区間に解をもつ条件のパラメータ平面
問題
を実数とする。 の2次方程式
が の範囲に少なくとも1つの実数解をもつような点 の全体を、横軸 ・縦軸 の平面に図示せよ。
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x の世界の「解の配置」を、(a, b) の世界の「領域」へ翻訳する問題。配置条件を書き下ろしたとき、それぞれの式は ab 平面でどんな曲線・直線の上下を表すか。境界どうしが接する点にも意味がある。
解答・解説
方針
g(x)=x²−2ax+b の区間 [−1,1] での解の存在条件を「またぎ型 g(−1)g(1)≤0」と「内部型 D≥0・軸・両端≥0」に分けて書き、それぞれを ab 平面の不等式として読む。境界の放物線 b=a² と2直線 b=±2a−1 が (±1,1) で接する構図をつかむと図が確定する。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「 の方程式が区間に解をもつ」条件は、いつも通りまたぎ型と内部型で書ける。
本問の新しさは、その条件を ではなく 平面の領域として描き直すことだ。条件式の1本1本が、 平面では直線 や放物線 の上下として読める。
境界たちの位置関係(2直線が放物線に接する)まで確かめれば、領域の形は一意に定まる。
① 条件を書き下ろす。 について 、、、軸は 。求める条件は
- またぎ型:
- 内部型: かつ かつ かつ
の少なくとも一方。
② 境界の構図を読む。 平面で、またぎ型は2直線 と の「一方の上・他方の下」(2直線が作るX字の左右の部分)。内部型は放物線 の下側のうち、2直線の上側で の部分。ここで
だから放物線は2直線のつねに上側にあり、 と でそれぞれ接する。内部型の領域は、放物線と2直線に囲まれた曲線三角形になる。
③ 図示する。 2つをあわせた領域が答えだ。X字の帯(またぎ型)の上に、接点 で放物線の屋根がかぶさった形になる。
まとめ: 「 の配置条件 → パラメータ平面の領域」への翻訳は、この単元の到達点のひとつ。境界の接点 は「 がちょうど重解になる」瞬間で、境界どうしの接触には必ず の世界での意味が対応している。
発展 — 一歩先へ。 解の配置問題は、どれも「パラメータ平面の領域」の顔をもつ。たとえば「両解の絶対値が1未満」の条件は 平面の三角形になる(本サイトの複素数と方程式の最難関にその問題がある)。配置の言葉と領域の言葉、2つの辞書を持つと視界が一気に広がる。
または「 かつ かつ かつ 」の表す領域(境界の2直線 は放物線 に で接する)
別解
について解いて、直線族の通過領域と見る(順手ルート)。 方程式 を について解くと
つまり「解 をもつ 」とは、 を1つ固定したときの 平面の直線 の上の点のこと。求める領域は、 が を動くときのこの直線族の通過領域だ。
を固定して の値域を測る。 は上に凸で、区間 での最大は「頂点 が区間内なら 、外なら近い端点の値」、最小は遠い端点の値 。よって領域は
X字の帯と放物線の屋根が、区間最大最小の言葉で一気に出た。
実はこれ、線分の族の通過領域の問題(この単元の最初の問題)と、文字の名前が違うだけの同じ問題だ。「解の配置」と「通過領域」は、逆手と順手で結ばれた同一物の2つの顔である。
ポイント
- またぎ型 と内部型( ほか)の和集合。
- 放物線 は2直線 に で接する。
- 接点は「 が重解」の瞬間。
よくある間違い
- 内部型の軸の条件 を落とす。頂点が区間の外にあると、両端の符号だけでは解が区間内に来ない。
- 接点 を確認せず境界を適当に描く。接触は「 が重解」という意味をもつ検算ポイント。
- またぎ型と内部型の重なりを気にして引き算を始める。求めるのは和集合なので、重なりはそのまま塗ってよい。