数学II / 軌跡と領域

直交する2本の弦と定点

最難関編定点パラメータ

問題

放物線 上に原点 O と異なる2点 があり、 を満たしながら動く。直線 は定点を通ることを示し、その定点の座標を求めよ。

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放物線上の2点を通る直線の式を、2点のパラメータの和と積で書いてみる。垂直条件はそのどちらを固定するか — 固定されなかった方の自由度が「消える場所」が定点になる。

解答・解説

方針

P(p, p²), Q(q, q²) とパラメータ表示。垂直条件は内積から pq(1+pq)=0 で、pq≠0 より pq=−1 に潰れる。直線PQ の式は y=(p+q)x−pq と対称式だけで書けるので、積が固定されると x=0 で p+q が消えて定点が現れる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 放物線上の点は と1文字ずつで書ける。すると直線 の式は、和 と積 だけで書ける(下の公式)。

一方、垂直条件を内積で書くと だけの式に潰れる。つまり束縛は「積の固定」で、「和」は自由に残る。

自由に残った が係数から消える場所()こそ、直線が必ず通る定点だ。

公式放物線 上の2点 を通る直線は (傾き = 和、 切片 = 積)

① 垂直条件を翻訳する。 は原点と異なるから 、よって

② 直線の式を作る。 傾きは を通ることから

③ 定点を読み取る。 を代入して

は(垂直を保ったまま)いろいろな値をとる。だが のとき の値によらず、直線は点 を通る。

xyOPQ(0, 1)
OP⊥OQ を満たす2点を結ぶ直線は、どの位置でも定点 (0,1)(赤)を通る(図は p=1.5, q=−2/3 の例)

まとめ: 「直線の式を対称式で書く → 束縛が積を固定 → 残った和の係数が消える場所が定点」。弦の式 は放物線の問題の万能工具で、直交条件が 切片を直接固定する、という仕掛けがこの問題の全てだ。

発展 — 一歩先へ。 一般の放物線 で同じことをすると、定点は になる。円では「直角を張る弦=直径(中心を通る)」だったが、放物線では中心の代わりにこの定点が現れる。曲線ごとに「直角の記憶」を保持する点が違う、と眺めると面白い。

定点

別解

特殊な配置で当たりを付けてから示す(実戦の作法)。 定点問題は、答えの点を先に見つけてしまうと安心して進める。

対称な配置を試す。 で垂直条件を満たし、直線 は水平線

もう1つ。 なら直線は

2本の直線 の交点は — 定点があるならここしかない。

あとは一般の場合に を通ることを示せばよい(本解②③)。「候補を2つの特殊配置の交点で確定 → 一般証明」という2段構えは、定点・定値問題の実戦的な型だ。当たりが付いていれば、一般計算のゴール()も迷わない。

ポイント

  • 垂直 ⟺
  • 直線PQ:
  • 切片が1に固定 → 定点

よくある間違い

  • 垂直条件を「傾きの積 」で書いて と直感で飛ばす。結果は同じだが、O を通る直線の傾きが であることを明示するか、内積で書くのが安全。
  • から の枝を捨てる理由()を書かない。
  • 定点を焦点 と混同する。この定点 は焦点とは別の点。