数学II / 軌跡と領域

アポロニウスの円(比が2:3)

★★ 標準軌跡アポロニウスの円

問題

2点 について、 を満たす点 の軌跡を求めよ。

ヒントを見る

比のままでは扱えない。両辺を整数倍して 乗の等式に直してから座標を入れる。この型(距離の比が一定)の軌跡が何になるかは、整理し切れば自然に分かる。

解答・解説

方針

に直し、2乗して で整理すると円になる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 比の条件は、まず等式に直す。 のこと。

距離の等式は、2乗して根号を消す。

あとは で書いて整理するだけだ。距離の「比が一定」の軌跡は円になる(アポロニウスの円)。等距離()のときだけ、円がつぶれて垂直二等分線になる。

定理アポロニウスの円:2定点からの距離の比が一定( 以外)の点は円をえがく

とおく。 より 、2乗して

展開して整理する。

両辺 で割り、平方完成する。

中心 、半径 の円。

xyOAB
PA:PB=2:3 の軌跡は円

発展 — 一歩先へ。 比を から動かすと、アポロニウスの円は膨らんだり縮んだりし、 の極限で「無限に大きい円」= 垂直二等分線に退化する。直線は円の仲間だった、という視点がここで手に入る。

この円は複素数平面(数C)では という美しい式になる。距離の比という同じ内容が、座標・図形・複素数の3つの言語で書ける。

別解

円の正体(中心と半径)は、展開の前に「2つの特別な点」から予言できる。

線分 上で になる点は、 の内分点 。延長上にもう1つ、 の外分点 がある。

この2点はどちらも軌跡の上にあり、しかも直線 と円の交点だから、アポロニウスの円の直径の両端になる。

中心は2点の中点 、半径は距離の半分

展開ルートの答えと一致する。「内分点と外分点が直径の両端」という構図を知っていれば、検算はこの2点の位置確認だけで済む。図形の性質(数A)の角の二等分線の内分・外分と、同じ骨格が流れている。

ポイント

  • を2乗して整理。
  • でない比は必ず円になる。

よくある間違い

  • 比を等式に直すとき と向きを逆にする
  • 2乗の際の係数()の対応を取り違える
  • 円の式まで出して、中心と半径を読み取らずに終える