数学II / 軌跡と領域

直角を見込む点の軌跡

★★★ 応用軌跡

問題

原点 を通る直線 と、点 を通り に垂直な直線 の交点を とする。 の傾きが変化するとき、 の軌跡を求めよ。

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直線がつねに垂直ということは、 から 定点を見込む角がつねに一定。この『見込む角』から連想される円があるはず。除外すべき点がないかも吟味を。

解答・解説

方針

なので、交点 から見て は直角に見える()。直角を見込む点は、その2点を直径とする円上にある。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 だから、交点 から は直角に見える()。

直角を見込む点は、その 点を直径とする円の上にある(タレスの定理)。

「直角を見込む点は直径の円上」と言い換えると、座標の計算がほとんど要らなくなる。

定理線分 を直角に見込む点()は、 を直径とする円上にある

で、( を通る)と ( を通る)の交点。よって 、つまり

直角を見込む点は、線分 を直径とする円上にある。直径 の中点 が中心、半径は

除外点を吟味する。 軸(傾き )のとき、 は直線 で、交点はちょうど 。つまり は軌跡に含まれる。一方、交点が になるには を通る必要があるが、傾き に対し を通る傾き の直線で、 を通ると となり不可能。よって除くのは だけ。

xyOA
OA を直径とする円が軌跡

発展 — 一歩先へ。 ここでは見込む角が だったので、軌跡は を直径とする円になった。見込む角を 以外の一定角 に変えると、軌跡は を弦とする円弧になる(同じ弧の上では円周角が一定、という定理)。

が小さいほど弧はふくらんで大きな円になり、 に近づけると直線 の延長にせまる。 はちょうど半円で、円の直径が になる特別な場合だ。

端点 で軌跡が切れるのは、そこでは角を見込むこと自体ができないから。円周角の定理は、この単元の「 定点を見込む」型の軌跡すべての背骨になっている。

発展 — 一歩先へ。 ここでは見込む角が だったので、軌跡は を直径とする円になった。見込む角を 以外の一定角 に変えると、軌跡は を弦とする円弧になる(同じ弧の上では円周角が一定、という定理)。

が小さいほど弧はふくらんで大きな円になり、 に近づけると直線 の延長にせまる。 はちょうど半円で、円の直径が になる特別な場合だ。

端点 では「角を見込む」こと自体ができない。だが元の問題は「 直線の交点」で定義されているから、端点が軌跡に入るかは、交点として実現するかで別に確かめる。今回は が傾き の交点として現れ、 はどの傾きでも現れなかった。言い換えた条件(見込む角)と元の条件(交点)のずれを端点で埋めるのが、軌跡の仕上げの一歩だ。

(点 を除く)

別解

別解 — いくつか実際に交点を打って円を見つける(苦手な人向けの実験ルート)。 定理を思い出す前に、手を動かして点を並べてみる。

の傾きをいろいろ変え、( を通り に垂直)との交点 を計算する。

  • 傾き :。交点
  • 傾き :
  • 傾き :。交点
  • 傾き : 軸、 は直線 。交点

これらはすべて中心 、半径 の円 の上に乗る(例:)。 自身も、傾き の交点としてきちんと現れる。

では はどうか。交点が になるには を通らなければならないが、 を通る傾き の直線なので、 を通ると となって不可能。どんな傾きでも に届かない。だから除くのは だけ。実験で見えた円は、タレスの定理で解く本解の答えと一致する。

ポイント

  • 直角を見込む点 → 2点を直径とする円(タレスの定理)。
  • 直径の中点が中心、直径の半分が半径。

よくある間違い

  • 除外点の吟味を誤る(円をそのまま答えにして を残す、逆に、傾き で交点が になることを見落として まで除いてしまう)。
  • 直径 の中点 でなく、端点や原点を中心にしてしまう。
  • の傾き の式で押し切ろうとして、 の場合の確認を飛ばす。