数学II / 複素数と方程式

z²=z̄ を満たす複素数(方程式の全解)

実戦編複素数共役連立1の3乗根単元横断

問題

( は実数)とする。(右辺は の共役複素数)を満たす複素数 をすべて求めよ。

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。実部 、虚部 。虚部を と因数分解。

解答・解説

方針

を代入し、実部と虚部を等号でつなぐと連立方程式。虚部の式を因数分解して場合分けし、各場合で実部の式を解く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 共役 が混ざった方程式は、ふつうの代数方程式ではない。いちばん素朴で確実なのは、 と成分に開く方法だ。

複素数の等式は「実部どうし・虚部どうしが等しい」。1本の複素数の式が、実数の連立2本に化ける。

虚部の式は 。移項して と因数分解すれば、 かの場合分けが自然に生まれる。 で割ってはいけない( の解を失う)。

重要。実部・虚部を別々に比較

① 成分で比較。 より ② 虚部を因数分解。 より 、よって または

③ 場合分け。

  • :実部の式は
  • :実部の式は

よって つ( つは 乗根)。

まとめ 成分比較で 、後者を と分解して場合分けし、 解。複素数(共役)と連立方程式の融合。共役は成分で、が定石。

発展 — 一歩先へ。 両辺に を掛けると の解では 、つまり は1の3乗根そのものだ。一般に の解は と「1の 乗根」の全部で、ちょうど 個になる。

。実部・虚部を比べて から または 。よって (の つ)。

別解

別解 — 極形式で「大きさ」と「角」に分ける(得意な人向けの高い視点)。 ()とおく。 は大きさ ・偏角 は大きさ ・偏角

大きさを比べて 、つまり を与える。

のときは偏角を比べて 、すなわち の3つで

合わせて4解。成分計算(本解)の場合分け()が、極形式では「 の方程式」と「 の方程式」にきれいに分業される。 から「解は1の3乗根と 」という正体も見える。

ポイント

  • で実部・虚部を別々に比較。
  • 虚部 で場合分け。
  • 解は つ。

よくある間違い

  • 虚部の式 で割って の場合(解 )を失う(因数分解 で分岐する)。
  • 「2次だから解は2個」と思い込む( 入りは通常の代数方程式でなく、解は4個ある)。
  • を見落とす(極形式なら 、成分なら 。検算で を確かめる)。