数学II / 複素数と方程式

1の5乗根に関する積の値

実戦編複素数1のn乗根因数分解式の値単元横断

問題

の原始 乗根()とする。 の値を求めよ。

ヒントを見る

。後半は を代入。

解答・解説

方針

の因数分解で、 以外の 乗根を根にもつ因子 を作る。 を代入すると求める積になる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は「根を全部代入した積」の形だ。これは因数分解した多項式への代入で読むのが早い。

は、5つの5乗根を根にもつから と分解される。

求める積は、この分解から を除いた4因子に を入れたもの。つまり での値である。

重要、ゆえに

① 因数分解。 乗根は の解 。よって で割って を代入。 左辺は 、右辺は 。よって

1ζζ²ζ³ζ⁴
1の5乗根 ζ^k は単位円を5等分。(1−ζ)(1−ζ²)(1−ζ³)(1−ζ⁴)=5

まとめ 求める積は での値 乗根と因数分解の融合。積を多項式の値と見るのが核心。

発展 — 一歩先へ。 同じ計算は任意の で通り、1の原始 乗根 に対して 。距離で読めば「単位円に内接する正 角形の1頂点から、残り全頂点への距離の積はちょうど 」。頂点が増えるほど近くの弦は短くなるのに、積は で増え続けるのが面白い。

より を代入すると左辺 、右辺 。よって

別解

別解 — 「正五角形の弦の積」として測る(図形で味わうルート)。 は、複素数平面で点 から点 までの距離。つまり求める積は、単位円に内接する正五角形の1頂点から残り4頂点への距離の積だ。

弦の長さの公式で 。共役の対をまとめると で、積は

積和公式で を入れると

よって積は 。「距離の積が頂点の数になる」— 多項式の計算(本解)が導いた答えの、図形での姿である。

ポイント

  • 積は での値。
  • を代入して

よくある間違い

  • 因子 を残したまま を代入して になり、行き詰まる(先に を作ってから代入する)。
  • が「 以外の5乗根の全部」である根拠( が原始5乗根=位数5)を飛ばす。
  • の符号の違いを気にして止まる(因子4個で 、同じ値)。