数学II / 複素数と方程式

高次の式を2次式で割った余り(ω利用)

実戦編複素数剰余の定理1の3乗根多項式の除法単元横断

問題

で割った余りを求めよ。

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の解 。余りを とし を代入。 で簡単化。

解答・解説

方針

割る式の根 ( の虚立方根)を代入する。余りを とおき、 の余りで簡単化し、 と係数比較する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 の割り算を実行するわけにはいかない。だが2次式で割った余りは の形で、未知数は2つだけだ。

未知数2つには等式2本。割る式 の根 (1の虚立方根)を割り算の等式に代入すれば、 が得られる。

だから左辺は指数を3で割った余りだけで決まる。しかも が虚数なので、この1本の複素数の等式が実質2本(実部と虚部)の働きをする。

定理 の解

① 余りをおく。 を代入すると より右辺第 項は を簡単化。 なので より

③ 係数比較。 は虚数(実数の は一次独立)だから係数を比べて よって余りは

まとめ 割る式の根 を代入し、 と係数比較して余り 。剰余の定理と 乗根の融合。 の余りで指数を落とすのが急所。

発展 — 一歩先へ。 で割った余りは を3で割った余りだけで決まり、 を巡回する。割る式を (1の原始6乗根の式)に変えれば周期は6。整数の合同式と同じ「周期のからくり」が、多項式の割り算にもある。

の解は の虚立方根 ()。余りを とすると 。よって 。余りは

別解

別解 — 複素数を使わず「」で(苦手な人向け)。 因数分解 に注目する。 で割り切れる。

だから「 で割った余り」の世界では、 に置き換えてよい。

最後に 自身を割る。 だから、余りは

虚数 を一度も出さずに、整数の合同式とそっくりの計算で終わった。「3乗すると1になる」構造は の性質である前に、割る式 の因数だという事実だったのだ。

ポイント

  • 余りは 、割る式の根 を代入。
  • ()。
  • 係数比較で 、余り

よくある間違い

  • 余りを定数 と置いてしまう(2次式で割るので余りは1次以下、 の2文字が要る)。
  • の指数を3で割った余りを誤る( なので )。
  • 1つの根 の代入だけで の2文字が決まる理由( が虚数だから実部・虚部で2本の実数の式になる)を書かない。