数学II / 複素数と方程式

複素数の累乗の計算

★★★★ 難関複素数累乗

問題

次の値を求めよ。

(1)  (2)

ヒントを見る

(1) 乗すると簡単な形になる。それを利用して指数をまとめる。(2) も 乗を先に計算して、もう一度掛ける。

解答・解説

方針

(1) をまとめて累乗する:。(2) は展開するか、 を作って掛ける。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 高い累乗は、まず小さいべきで“かたまり”を作る。

(1) が計算しやすい。

(2) を作り、もう一度 を掛ける。または極形式( は絶対値 ・偏角 )でド・モアブルを使えば、 と一発。

重要複素数の累乗は、 乗が簡単になることを利用して指数をまとめる( など)

① (1) を求める。 。よって

(。)

② (2) を求める。 。これに を掛けて

まとめ:複素数の累乗は「 乗を先に作る」。 を足がかりに、指数をまとめたり掛け足したりする。 の処理をていねいに。

発展 — 一歩先へ。 ド・モアブルの定理は、複素数の累乗を「絶対値のべき乗 偏角の定数倍」に分解する。逆に 乗根は偏角を 等分して ずつ回した 個。 乗根が正 角形をなすのも、 がらせん状に回るのも、すべてこの「累乗 回転拡大」から。三角関数の加法定理の証明にも使える。

(1)  (2)

別解

別解 — 極形式(ド・モアブル)で偏角を回す(得意な人向けの視点)。 は絶対値 ・偏角 乗すると絶対値 、偏角

は絶対値 ・偏角 乗すると絶対値 、偏角

かたまりを作って累乗する本解より、極形式は「絶対値をべき乗・偏角を掛け算」するだけで一発。ド・モアブルの定理 は、複素数の累乗を「拡大・回転の反復」として捉える。偏角が を超えたら引く、が唯一の注意点だ。

ポイント

  • 、もう一度掛けて

よくある間違い

  • ()の計算を誤る。
  • (周期 )を誤る。
  • (2) で の偏角を でなく別の角にする(絶対値 ・偏角 )。