数学II / 複素数と方程式
3次方程式を解く
問題
3次方程式 を解け。
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次方程式は、まず代入して になる値を つ探すところから。候補は定数項の約数。見つかれば因数分解に持ち込めて、残りは 次方程式を解くだけ。
解答・解説
方針
因数定理で の を見つけて因数分解し、『積 』に持ちこむ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 次方程式は、因数定理で つ解を見つけて、次数を下げる。これしかない。
の定数項は 。候補は 。
: — はずれ。
: — 当たり!
、 — 符号の扱いに注意する( なので、)。
で割る。
— 乗になっている。 これは が重解だということ。
重解を見落とさない。 「 が 回」であることを、答えに明記する。
。定数項 の約数を試すと 。よって が因数。割ると
『積 』より または 。よって
( は の重解。 は『2重にダブった解』だ。)
発展 — 一歩先へ。 重解には、微分を使った鮮やかな特徴づけがある。
「値も 、傾きも 」 — グラフが 軸に接している、ということの数式表現だ。
確かめる。 、。
両方 — だから は重解。
一方 では
傾きが でない → 単なる解(重解ではない)。 グラフは 軸を"横切って"いる。
この判定法は、非常に実用的だ。 因数分解しなくても、 と の共通解を探すだけで重解が見つかる。
そして、これは 次方程式の判別式の一般化になっている。 と の共通解を持つ条件を計算すると、ちょうど が出てくる。
「判別式」は、 次以上にも存在する(かなり複雑な式になるが)。その正体は「 と が共通解を持つ条件」— つまり重解を持つ条件である。
微分は、単に接線や増減のためだけの道具ではない。 「方程式が重解を持つか」という代数的な問いにも、微分が答えを出す — 解析と代数が交わる、美しい場面である。
(重解)
別解
「重解」とは何なのか。 グラフで見ると、その意味が一目で分かる。そして、重解を持つ条件を見つける方法も手に入る。
グラフで見る。 のグラフを描いてみよう。
微分して増減を調べる(数IIの微分)。
極大・極小の値を計算する。
- で極大値
- で極小値
極小値が、ちょうど !
これが重解の正体だ。
交わるのではなく、"接している"。
次関数と 軸の交わり方は、 通りある。
| 極値の状況 | 実数解の個数 | 図形的な意味 |
|---|---|---|
| 極大 、極小 | 個(すべて異なる) | 軸を 回横切る |
| 極大 または極小 | 個(うち つが重解) | 点で接し、 点で横切る |
| 極大・極小が同符号 | 個 | 回だけ横切る(残り 解は虚数) |
今回は極小値がちょうど なので、真ん中のケース。 で接し、 で横切る — だから解は 個で、片方が重解なのだ。
「重解 グラフが 軸に接する」 — これが最も本質的な理解である。
次方程式でも同じだった。 判別式 のとき、放物線が 軸に接して重解を持つ。接するとき重解 — 次数によらず、共通の原理だ。
この見方の実用性。 「 が重解を持つような を求めよ」という問題が出たとしよう。
極値が になればよい。
極大値は 、極小値は 。
因数分解を試行錯誤せずに、答えが出た ✓( が、この問題の場合だ)。
検算も忘れずに。 解の和は、係数から になるはず。
重解は 回数える — これが「 次方程式は 個の解を持つ(重解も数えて)」という言い方の意味である。 次なら、解は必ず 個ぶん。、、 — ちゃんと 個ある。
ポイント
- 因数定理で1つ見つけ、因数分解して『積 』へ
- は重解
- 定数項の約数を試して を探す
よくある間違い
- 重解を1回しか書かない、または見落とす
- の計算( 代入)で符号ミス
- の項がない( に の項がない)ことを見落として、組立除法の係数を詰めてしまう(係数は )