数学II / 複素数と方程式

3次方程式の解と係数

★★★ 応用解と係数の関係高次方程式

問題

3次方程式 の3つの解を とする。次の値を求めよ。

(1)

(2)

(3)

(4)

ヒントを見る

次の解と係数の関係には 次版がある。符号が交互になることに注意して書き下ろそう。(4)の 乗の和は、(1)(2)の結果から対称式の変形で出せる。

解答・解説

方針

3次の解と係数の関係を、係数からそのまま読み取る。(4)は、和と「2つずつの積の和」を組み合わせた展開公式で表せる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 (1)から(3)は、 次の解と係数の関係を係数から直読みするだけだ。

(4)の は少し工夫が要る。 と、基本対称式で書ける。

変数の対称式も、基本対称式に還元する。 次からのこの一般化が主題だ。

公式3次 の解と係数:和 、2つずつの積の和 、3つの積

この方程式は 、つまり

(1) 3解の和。

(2) 2つずつの積の和。

(3) 3つの積。

(4)

公式

発展 — 一歩先へ。 根の対称式(どの解を入れ替えても値が変わらない式)は、必ず基本対称式だけで書ける。これを対称式の基本定理という。だから に限らず、 乗和や 乗和も、解を求めずに係数だけから計算できる。

その代表例が判別式 だ。これも対称式なので、係数だけから求まる。本問の では、この判別式が になる。

判別式が負なら、解は実数 つと共役な虚数 つ。だから(4)の と負になったのも、解に虚数が混じっているからだと納得できる。

(1) (2) (3) (4)

別解

別解 — 因数分解の形を展開して関係式を導く(苦手な人向けの土台ルート)。 符号つきの公式を覚えていなくても、 に等しいことから全部出せる。

右辺を展開する。

もとの式 と係数を見比べる。

これで(1)(2)(3)が確定する。符号は展開が教えてくれるので、覚え違いが起きない。

(4)は 乗の和なので、和と積の組み合わせに直す。

公式を直読みする本解と同じ答え。展開から導くと、覚え違いしやすい符号が自然に出てくるのが利点だ。

ポイント

  • 3次の解と係数は、符号に注意して係数から直読み。

よくある間違い

  • 次の解と係数で符号を取り違え、 とする。
  • 倍の項を落とす。
  • が負なのを誤りと思い込み、虚数解を含むと気づかず計算を疑う。