数学II / 複素数と方程式

虚数解をもつ3次方程式

★★★ 応用高次方程式共役解係数決定

問題

を実数とする。3次方程式 を解にもつとき、 の値と、残りの解をすべて求めよ。

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実数係数だから、 解のうち つはペアで決まる。残り つをどう出すか — 方程式に の項が無いことが強力な手がかりになる。

解答・解説

方針

実数係数なので の共役 も解。3次だからもう1つ実数解がある。3次の解と係数の関係(和・積など)で残りの解と を決める。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 実数係数だから、 の共役 も解になる。 次なので、残る 解は実数だ。

まず「共役ペア つと実数 つ」と、解の顔ぶれを確定させる。

あとは解と係数の関係を使う。 と残りの解を、芋づる式に決めていく。

定理実数係数の方程式が虚数解 をもてば、共役 も解

よって が解。3次なので、残りの実数解を とおく。

公式3次 の3解の和は 、積は

この方程式は の項がない()ので、3解の和は

残りの解は

次に 3解の積 にあたる。

2つずつの積の和 にあたる。

まとめ:よって 。まとめると 、残りの解は

発展 — 一歩先へ。 のように 次の項がない 次式を「減次形」という。どんな 次方程式も、 を定数だけ平行移動すればこの形になる。カルダノの公式は、まさにこの減次形を解くための公式だ。

減次形 の解の様子は、判別式 の符号で決まる。これが負なら実数解 つと共役な虚数解 つ、正なら相異なる実数解 つになる。

本問は で、判別式は 。だから実数解 つ()と共役ペア 、という顔ぶれが判別式からも読み取れる。

、残りの解

別解

別解 — 解を代入して実部・虚部を にする(計算で押し切るルート)。 共役解や解と係数の関係を持ち出さず、 を方程式にそのまま代入する。

まず 。代入すると

は実数なので、実部と虚部がそれぞれ になる。

本目から 本目に入れて 。方程式は

残りの解は、因数分解 から

解と係数の関係で攻める本解と同じ に、代入 回と実虚の分離だけで着く。共役解を明示的に使わなくても、実部・虚部を にする条件が同じ仕事をしてくれる。

ポイント

  • 実数係数 → 虚数解は共役ペア。3次ならもう1つ実数解。
  • の項がない → 3解の和が 。これで実数解が出る。

よくある間違い

  • 実数係数だから共役 も解、という事実を使わず、残り 解を決められない。
  • の項がない( 解の和が )ことを見落とし、実数解 を出しそこねる。
  • の処理でしくじり、積の和や積の計算をずらす。