数学II / 複素数と方程式

実数係数と共役解

★★★ 応用実数係数方程式共役解

問題

実数を係数とする2次方程式が、 を解にもつ。もう1つの解と、この2次方程式( の係数が )を求めよ。

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実数係数の方程式が虚数解を つ持つとき、必ずセットで現れるもう つの解がある — それを思い出せるか。 解が分かれば、方程式は和と積から復元できる。

解答・解説

方針

実数係数の方程式が虚数解をもつと、その共役も必ず解になる。2解がわかれば、和と積から方程式が作れる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 実数係数の方程式は、虚数解が来れば共役も必ず解になる。

この一言で、 から相棒 が手に入る。

解が揃えば、和と積から方程式が復元できる。実数係数なら共役もセットで解、という事実の使いどころだ。

定理実数係数の方程式が虚数解 をもてば、共役 も解

よって、もう1つの解は の共役

2解のを出す。

、積 なので、求める2次方程式は

共役な2解の和・積はどちらも実数になるので、係数もちゃんと実数になる。

発展 — 一歩先へ。 を解にもつ実数係数の多項式で、最も次数の低いものがこの だ。これを の最小多項式という。実数係数のどんな方程式も、 を解にもつなら必ずこの 次式で割り切れる。

は、複素数平面では実軸に関して対称な鏡像の位置にある。だから和 は実数、積 も実数になり、係数が実数にそろう。

同じ「共役をとると解が入れかわる」しくみは、係数を有理数にしても働く。 が有理数係数の方程式の解なら も必ず解になり、最小の方程式は だ。係数の範囲を保ったまま共役をとる操作が、解の顔ぶれをそっくり保つ。この解どうしの対称性を調べるのが、いずれ学ぶガロア理論の出発点になる。

もう1つの解 、方程式

別解

別解 — 共役ペアを差の積の形でまとめる(得意な人向けの視点)。 求める方程式は をもつ。 の係数が だから、 と書ける。

この つの因数は、 を共通のかたまりと見ると差の積になる。

だから、。展開して

和と積を別々に計算する本解と同じ にたどり着く。共役ペアは の形にまとまる、と覚えておくと展開が速い。

ポイント

  • 実数係数 + 虚数解 → 共役も解(セットで現れる)。
  • 共役どうしの和・積は実数。だから係数が実数になる。

よくある間違い

  • もう つの解を、共役 でなく符号を一部だけ変えた などにしてしまう。
  • 積を求めるとき共役の積 でなく 乗し、 と虚部を残す。
  • 実数係数という条件を使わず、解が つでは方程式が定まらないと止まってしまう。