数学II / 微分の考え

3次関数が3実解をもつ条件

最難関編極値解の配置

問題

とする。3次方程式 が相異なる3つの実数解をもつような実数 の範囲を、 を用いて表せ。

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3次関数が3回 軸を横切る ⟺ 山(極大)が 軸より上、谷(極小)が下。極大値と極小値の符号だけ調べればよい。極値をとる はどこか。

解答・解説

方針

の極大値と極小値を求め、その積が負(異符号)となる条件を書く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 3次関数のグラフが 軸を3回横切る条件を聞かれている。

グラフの形で言えば、山(極大)が 軸より上に、谷(極小)が下にあればよい。式で言えば、極大値と極小値が異符号、つまり積が負。

極値の場所は から とすぐ出る。あとは2つの極値を計算して、積の符号の条件を書くだけだ。

定理3次関数が相異なる3実解をもつ ⟺(極大値)(極小値)

① 極値をとる より、 で極大、 で極小。

② 極値の計算。

③ 異符号の条件。

より だから、これは

まとめ:3実解 ⟺ 極大値0 かつ 極小値0 ⟺ 積が負。極値 を出して 。定数 はグラフを上下に平行移動する量なので、山と谷が 軸をまたぐ幅がそのまま答えになる。

発展 — 一歩先へ。 実は3次方程式にも判別式がある。 では で、 が相異なる3実解の条件。本問は だから となり、。極値の積の条件は、3次の判別式を手作りしていたことになる。

(すなわち )

別解

定数分離で「動かない曲線」にする。 が式に混ざったままだと、グラフが ごとに動いて考えにくい。 を右辺に隔離して

とすれば、左辺の曲線 固定され、動くのは水平線 だけになる。

xyO2a³−2a³y=−b
a=1 の場合。固定した曲線 y=x³−3x(山 2a³=2、谷 −2a³=−2)と動く水平線 y=−b。山と谷のあいだの高さのときだけ3回交わる(図は −b=0.8)

固定した曲線は で山(高さ )、 で谷(深さ )。水平線が山と谷のあいだにあるときだけ、3回横切る:

パラメータ入りの方程式は、「パラメータを片側に隔離して、固定した曲線と動く水平線の交点」に読み替える。動くものを1つに減らすこの発想は、解の個数問題の万能の入り口だ。

ポイント

  • で極大・極小、値は
  • 3実解 ⟺ (極大値)(極小値)

よくある間違い

  • 3実解の条件を「判別式 」と2次の感覚で書こうとして詰まる。極値の異符号で言うのが3次の定石。
  • にする。等号は重解(接する)で、解は2個に減る。
  • 定数分離のとき、水平線の高さを とする( が正しい。移項の符号に注意)。