数学II / 微分の考え
4次曲線に2点で接する直線
問題
曲線 に相異なる2点で接する直線の方程式を求めよ。
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「2点で接する」を式で言うと、差 が と完全に因数分解できること。 とおいて係数を合わせられるか。
解答・解説
方針
直線 が2点で接する ⟺ が2つの2重根をもつ、すなわち の形。係数比較で決める。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「接する」を式で言うと、曲線と直線の差がその点で2重根をもつこと。2点で接するなら、差の4次式は2つの異なる2重根をもつ。
つまり差は 、まとめて という完全な2乗の形に因数分解できるはずだ。
未知の直線 との差をこの形とおき、恒等式として係数を比較すれば、 と一緒に も決まる。接点を個別に追いかけるより、この「完全平方」という構造に乗るほうが速い。
① 完全平方とおく。 差を と等しいとする:
右辺 。
② 係数比較。 左辺には の項がないことに注意して、
- :
- :
③ 傾きと切片。 残りの係数から
よって 。求める直線は
接点は の解、。
まとめ:2点接する=差が2つの2重根=完全平方の積 。係数比較で が一気に決まる。接点を個別に追わず「構造(完全平方)」に持ち込むのが急所。
発展 — 一歩先へ。 複接線 は、全実数で を満たす最良の1次の下界だ(2点で触れているから、これ以上は持ち上げられない)。複接線をもつのはW字型(谷が2つ)の4次だけで、U字型はもたない。また差が と書けても、接点の実在は の判別式が正であることが保証する(本問は )。
(接点は )
別解
平行移動で対称にする(完全平方が目に見える)。 4次の複接線は、3次の項を消すと突然見やすくなる。(グラフを 方向に ずらす)と置換すると
の部分を無理やり完全平方にまとめると
だから、曲線は直線 の上側にあり、触れるのは 、すなわち の2点だけ。これが複接線そのものだ。
を戻すと 、接点は 。本解と一致する。
平行移動の中心 は、じつは2つの変曲点()の中点。そこへ原点を移すと接点が と左右対称になり、複接線が「完全平方を除いた残りの1次式」として直接読める。
ポイント
- 2点で接する ⟺ 差 。
- 係数比較で 。
- 直線 、接点 。
よくある間違い
- 左辺に の項がない( である)ことを見落とし、係数比較の式を1本落とす。
- の展開で の係数 の 倍を落とす。
- 完全平方に置けた時点で安心して、接点の2次方程式 が実解をもつ(判別式 )ことの確認を飛ばす。実解がなければ「2点で接する」は実現しない。