数学II / 微分の考え
3次方程式の実数解の個数
問題
を実数の定数とする。方程式 の異なる実数解の個数を、 の値によって調べよ。
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定数 を片側に分離して、『曲線と水平な直線の交点の個数』と読み替える。曲線の山と谷の高さが分かれば、横線の高さごとに交点数を数えられる。
解答・解説
方針
と (横線)の交点の個数を考える。 次関数の極大値・極小値がものさしになる。横線が極大と極小のあいだにあれば 個、外なら 個。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を直接解こうとすると、 が動くたびに 次方程式を解き直すことになり、手に負えない。
そこで見方を変える。左辺と右辺を別々のグラフにする。
(固定された曲線)と (高さ の横線)。方程式の実数解の個数は、この つのグラフの交点の個数だ。曲線は 回描けば終わり。あとは横線を上下に動かして、交点がいくつになるか数えればよい。境目は曲線の極大値・極小値の高さである。
① 曲線の極大・極小を求める。 は より、極大値 ()、極小値 ()。
② 横線 との交点を数える。 横線を上下に動かして、曲線とぶつかる回数を見る。
- 極大 より上、または極小 より下( または ):交点 個。
- ちょうど極大・極小の高さ( または ):接する所を含めて 個。
- 極大と極小のあいだ():交点 個。
まとめ:「 次方程式の解の個数」は、片方を横線 にして交点数を数えるのが定石。極大値・極小値がしきい値になり、そのあいだで解が 個・外で 個・境目で 個となる。
発展 — 一歩先へ。 この「定数を分離して横線との交点を数える」手筋は、定数分離と呼ばれ、応用範囲がきわめて広い。 のまま扱うと 入りの 次式の解の議論になるが、 を右辺に孤立させた瞬間、動くのは横線だけになる。
「文字定数は分離して、固定した曲線と動く横線に分業させる」— 方程式の解の個数、不等式の成立条件、接線の本数まで、この一手で見通せる問題は多い。曲線の極値が"ものさし"になる構図はいつも同じだ。
、 のとき 個。 のとき 個。 のとき 個
別解
境目の で「 個」になる理由を、式の側から確かめておくと納得が深まる。
のとき。 を因数分解すると
が重解、 が単解。異なる実数解は 個だ。重解 は極小の場所そのもの — 横線 が谷底に接している姿が、式では「重解」として現れている。
も同じで、。山頂 で接して重解、ほかに 。
「グラフで接する ⟺ 方程式で重解」。図の読みと式の計算が同じ事実の両面だと分かれば、グラフ勘定に自信が持てる。
ポイント
- 解の個数 = 曲線と横線 の交点の個数。
- 極大値・極小値がしきい値。あいだで 個、外で 個。
よくある間違い
- 境目 を「 個」か「 個」の側に入れてしまう(接する横線は交点 個)
- 不等号の等号の有無を曖昧に書く( と では答えが変わる)
- 極大値・極小値でなく極値をとる の値()を境目にしてしまう