数学II / 微分の考え

接線の本数の完全な場合分け

★★★★ 難関接線解の個数

問題

を実数の定数とする。点 から曲線 に引ける接線の本数を、 の値によって場合分けして求めよ。

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接点を文字でおいて『接線が を通る』をその文字の方程式にすると、本数の問題は『方程式の実数解の個数』に化ける。そこから先は、定数 の分離で見通せる。

解答・解説

方針

接点を とおいて接線を作り、 を通る条件を の方程式にする。3次曲線では接点が異なれば接線も異なるから、接線の本数=この方程式の異なる実数解の個数。 を分離してグラフと横線で数える。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「点から曲線に引ける接線の本数」。接線は接点で決まるので、接点を文字でおくのが第一歩。

接点を とおき、そこでの接線を作る。この接線が点 を通る条件を、 の方程式にする。

次曲線では、接点が違えば接線も必ず違う。だから接線の本数は、この の方程式の異なる実数解の個数に等しい。

あとは を分離して、グラフと横線 の交点の数を数える。

重要接線の本数 = 接点の方程式の実数解の個数(3次曲線では接点が異なれば接線も異なる)

① 接点をおいて接線を作る。 接点を とする。 だから、接線は

を通る条件を の方程式にする。 を代入して整理する。

この方程式の異なる実数解 の個数が、そのまま接線の本数になる。なぜ「そのまま」かというと、3次曲線では 本の直線が か所で接することはできない(接点 つなら方程式が 次以上必要になる)からだ。

③ 定数 を分離してグラフで数える。 とおく。 より、 で極小値 で極大値 をとる。

xyOy = a極小 −6極大 2
g(t)=−2t³+6t²−6 と横線 y=a。交点の個数(=接線の本数)は極小 −6 と極大 2 を境に 1→3→1 本と変わる

横線 との交点を数えると、

  • のとき 個 → 接線
  • のとき 個 → 接線
  • のとき 個 → 接線
  • のとき 個 → 接線
  • のとき 個 → 接線

まとめ:「点から引ける接線の本数」は、接点の方程式の実数解の個数に翻訳するのが定番の流れ。境目の は横線が山・谷にちょうど触れる瞬間で、このとき接線の 本が 本に重なる。

発展 — 一歩先へ。 次曲線の外の点から引ける接線は、平面をどの領域で見るかで 本か 本に変わる。境界は曲線自身と変曲点の接線。一般に「点から曲線に引ける接線の本数」は、接点パラメータの方程式の実数解の個数で、 次では最大 本。この“本数の地図”は、曲線の双対(接線を点とみる双対曲線)の考えにつながる。

のとき 本。 のとき 本。 のとき

別解

別解 — 境界 の図形的な意味を読む(得意な人向けの視点)。 本数が変わる境界 には、はっきりした図形の意味がある。

のとき 。じつはこれは曲線 上の点だ()。曲線上の点からは、その点自身での接線が必ず 本引け、加えて反対側から 本引けるので、ちょうど 本。

のとき 。これは変曲点 での接線 上の点()。変曲点の接線がからむと接点が重なり、やはり 本になる。

この 本の“境目”を境に、外側では 本、内側()では 本。 を分離して と横線 の交点を数える本解と同じ結論。境界値が「曲線上」「変曲点の接線上」という位置と対応しているのが、 次曲線の接線の面白いところだ。

ポイント

  • 接線の本数 = 接点 の方程式の実数解の個数。
  • 定数分離 で、横線との交点数を極値と比べて数える。

よくある間違い

  • 接点を文字でおかず、点 を通る傾き の直線で考えて場合分けが複雑になる。
  • 次曲線で「接点が違えば接線も違う」を確かめず、接線の本数と接点の個数を対応づけられない。
  • 境界 を等号なしで扱い、「 本」の場合を答えに書き落とす。