数学II / 微分の考え
接線の本数の完全な場合分け
問題
を実数の定数とする。点 から曲線 に引ける接線の本数を、 の値によって場合分けして求めよ。
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接点を文字でおいて『接線が を通る』をその文字の方程式にすると、本数の問題は『方程式の実数解の個数』に化ける。そこから先は、定数 の分離で見通せる。
解答・解説
方針
接点を とおいて接線を作り、 を通る条件を の方程式にする。3次曲線では接点が異なれば接線も異なるから、接線の本数=この方程式の異なる実数解の個数。 を分離してグラフと横線で数える。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「点から曲線に引ける接線の本数」。接線は接点で決まるので、接点を文字でおくのが第一歩。
接点を とおき、そこでの接線を作る。この接線が点 を通る条件を、 の方程式にする。
次曲線では、接点が違えば接線も必ず違う。だから接線の本数は、この の方程式の異なる実数解の個数に等しい。
あとは を分離して、グラフと横線 の交点の数を数える。
① 接点をおいて接線を作る。 接点を とする。 だから、接線は
② を通る条件を の方程式にする。 、 を代入して整理する。
この方程式の異なる実数解 の個数が、そのまま接線の本数になる。なぜ「そのまま」かというと、3次曲線では 本の直線が か所で接することはできない(接点 つなら方程式が 次以上必要になる)からだ。
③ 定数 を分離してグラフで数える。 とおく。 より、 は で極小値 、 で極大値 をとる。
横線 との交点を数えると、
- のとき 個 → 接線 本
- のとき 個 → 接線 本
- のとき 個 → 接線 本
- のとき 個 → 接線 本
- のとき 個 → 接線 本
まとめ:「点から引ける接線の本数」は、接点の方程式の実数解の個数に翻訳するのが定番の流れ。境目の は横線が山・谷にちょうど触れる瞬間で、このとき接線の 本が 本に重なる。
発展 — 一歩先へ。 次曲線の外の点から引ける接線は、平面をどの領域で見るかで 本か 本に変わる。境界は曲線自身と変曲点の接線。一般に「点から曲線に引ける接線の本数」は、接点パラメータの方程式の実数解の個数で、 次では最大 本。この“本数の地図”は、曲線の双対(接線を点とみる双対曲線)の考えにつながる。
、 のとき 本。 のとき 本。 のとき 本
別解
別解 — 境界 の図形的な意味を読む(得意な人向けの視点)。 本数が変わる境界 と には、はっきりした図形の意味がある。
のとき 。じつはこれは曲線 上の点だ()。曲線上の点からは、その点自身での接線が必ず 本引け、加えて反対側から 本引けるので、ちょうど 本。
のとき 。これは変曲点 での接線 上の点()。変曲点の接線がからむと接点が重なり、やはり 本になる。
この 本の“境目”を境に、外側では 本、内側()では 本。 を分離して と横線 の交点を数える本解と同じ結論。境界値が「曲線上」「変曲点の接線上」という位置と対応しているのが、 次曲線の接線の面白いところだ。
ポイント
- 接線の本数 = 接点 の方程式の実数解の個数。
- 定数分離 で、横線との交点数を極値と比べて数える。
よくある間違い
- 接点を文字でおかず、点 を通る傾き の直線で考えて場合分けが複雑になる。
- 次曲線で「接点が違えば接線も違う」を確かめず、接線の本数と接点の個数を対応づけられない。
- 境界 を等号なしで扱い、「 本」の場合を答えに書き落とす。