数学II / 微分の考え

導関数の計算

★ 基礎導関数

問題

関数 を微分せよ。

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各項ごとに微分すればよい。 の微分の規則(次数が前に出て、次数が つ下がる)を思い出そう。定数の項はどうなるかも。

解答・解説

方針

の微分は 。各項を別々に微分し、定数は になる。係数はそのまま前に残る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 導関数の計算は、 つの公式で全部片づく。

項ずつ処理する。

足し合わせる。

「指数を前に降ろして、指数を 減らす」 — これが の意味だ。

定数の微分は 定数は変化しないから、変化率も 当たり前の話である。

公式、定数の微分は 、和・定数倍はそのまま項ごとに微分

各項を別々に微分する。

まとめて

発展 — 一歩先へ。 「微分すると、次数が 下がる」— この性質から、面白いことが分かる。

次の多項式を 回微分すると、必ず になる。

この事実が、「多項式を特徴づける」ことに使える。 逆に言えば、「何回か微分すると になる関数」は、多項式に限られる。

では、微分しても にならない関数は?

指数関数は"不動"、三角関数は" 周期で循環"、多項式は"やがて消える"。

微分という操作の下での振る舞いが、関数の"個性"を決めている。

この視点は、微分方程式で決定的になる。

回微分すると、符号が反転して元に戻る関数は?」 だ。

この方程式は、単振動(バネの振動、振り子)を記述する。 だから振動は 波になる — 数学が、物理の形を決めている。

「微分しても変わらない関数は?」。これは指数的成長(細菌、複利、放射性崩壊)を記述する。

微分方程式とは、「関数の微分の振る舞い」から「関数そのもの」を逆算する技術である。

そして自然法則は、ほとんどが微分方程式で書かれている。 ニュートンの運動方程式 も、 という 階微分の式だ。

という素朴な計算。 その延長線上に、宇宙を記述する言語がある。

別解

公式 を、定義から証明してみよう。 「なぜ指数が前に降りてくるのか」が分かる。

の場合(すでに見た)。

の場合。

一般の でも、同じ構造だ。二項定理で展開すると

が引き算で消え、 で割ると

とすると、 を含む項はすべて消える。

「指数が前に降りてくる」正体は、二項定理の 番目の項の係数 だった。

次の項だけが生き残り、 次以上は消える — これが微分の仕組みである。

次の項だけが本質」 という考え方は、微分のあらゆる場面に現れる。関数を「直線で近似する」のが微分だから、 次の情報だけを取り出しているのだ。

この近似式( 次近似)が、微分の実用的な意味である。

検算の習慣をつけよう。 導関数を求めたら、数値で確かめる。

での傾きを、 通りに計算する。

公式から:

数値から( として):

一致した

「公式の答えを、数値で検算する」 — 計算ミスがあれば、必ずここで露見する。

そして、微分の順序を間違えないこと。

係数はそのまま、 の部分だけ微分する。 などとしてはいけない — 積の微分は、そんなに単純ではない(数IIIで学ぶ)。定数倍は、外に出したままでよい。

ポイント

  • 。指数を前に出して指数を 減らす。
  • 定数項は微分すると消える。

よくある間違い

  • 定数項 を微分して のまま残してしまう(定数の微分は )
  • としてしまう(正しくは )
  • 指数を1つ減らすのを忘れる( ではなく )