数学I / 図形と計量

cos36°の値

最難関編三角比正五角形

問題

の値を求めよ。

ヒントを見る

倍と 倍を足すと 。だから 、すなわち 。両辺を2倍角・3倍角で展開すると ()の方程式になる。 で割れるか。

解答・解説

方針

とすると 、つまり 。2倍角・3倍角で の方程式にして解く。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は有名角ではないのに、値が求まる。鍵は という関係だ。

は補角で等しいから 、つまり ()。ここに2倍角・3倍角の公式を入れると、 だけの方程式になる。 を2次方程式の解として求めればよい。

公式

① 等式を立てる。 とすると より

② 公式で展開する。

だから両辺を で割ってよい。 を代入して

の方程式を解く。 とおくと

だから正の解をとって

ABCDE108°
正五角形と対角線。1つの内角は108°、二等辺三角形の相似から cos36°=(1+√5)/4 が導ける

まとめ: から を作り、倍角の公式で の2次方程式に落とす。最後は符号()で解を選ぶ。 が「方程式の解」として捕まる瞬間だ。

発展 — 一歩先へ。 ( は黄金比)。正五角形の対角線と辺の比がちょうど で、五芒星の中には同じ比が入れ子で無限に現れる。 の三角比は、黄金比の別の顔である。

別解

正五角形の相似で(数Iだけの黄金比ルート)。 倍角の公式(数II)を使わずに、図形の相似だけでも出せる。

頂角 、底角 、等しい2辺が の二等辺三角形を考える(正五角形の対角線2本が作る三角形)。底辺を とする。

底角()の二等分線を引くと、 の角が2つでき、もとの三角形と相似な小さい二等辺三角形が現れる。等しい線分を追うと、二等分線の長さも、切り取られる線分も になり、相似比の等式

が立つ。 より

仕上げは余弦定理だ。頂角 をはさむ2辺が 、対辺が だから

図形の中に方程式 (黄金比の方程式)が隠れている。それを取り出すのがこのルートの見どころだ。

ポイント

  • 倍角で

よくある間違い

  • で割るときに の確認を書かない。 だから でない、の一言を添える。
  • 2次方程式の2解 のうち、どちらを取るかの根拠()を書かない。負の解は に対応している。
  • 「有名角でないから値は求められない」と手を止める。 のような角の関係式が、特別な角の値を生む。