数学I / 図形と計量

13-14-15 の三角形(面積・外接円・内接円)

★★★ 応用余弦定理正弦定理外接円内接円面積

問題

において、 である。

(1) の値を求めよ。

(2) の面積 を求めよ。

(3) 外接円の半径 と内接円の半径 を求めよ。

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3辺さえあれば、 → 面積 → 外接円 → 内接円 と一本道で全部出せる。新しい技はない — 基本の道具を正しい順につなぐだけ。まず1つの角の を辺から。

解答・解説

方針

3辺 だけから、・面積・外接円・内接円と、この単元の主要な量をすべて求める総合問題だ。流れは一本道。

①余弦定理で (3辺があれば必ず出せる)。②相互関係で 。③面積公式。④正弦定理で外接円、面積の関係 (周)で内接円。

新しい技はひとつもない。問われているのは、基本の道具を正しい順序でつなぐ構成力だ。ちなみに は面積が整数になる有名な三角形で、入試でも繰り返し登場する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 辺だけから全部を出す総合問題だ。新しい発想は要らない。ルートの接続がすべてになる。

道すじはこうだ。余弦定理()→ 相互関係()→ 面積 → 正弦定理()→ ()。

どの量がどの道具から出るか、依存関係の地図を先に描く。あとは一本道で進む。

IrBCA141315
13-14-15 の三角形と内接円(r = 4)・外接円(R = 65/8)
公式余弦定理 、面積 、外接円 、内接円

(1) をはさむ2辺は 、対辺は だ。余弦定理より

数が大きくて身構えるが、約分すると 。きれいな分数に落ち着く(そうなるように設計された三角形だ)。 より なので

。直角三角形の有名な組がここで顔を出す。

(2) 面積公式より

が約分で消えて、面積は整数 になる。

(3) 外接円。 正弦定理は『角と対辺のペア』で動く。手元にあるのは角 なので、その対辺 と組ませる。 より

内接円。 面積を2通りに表す関係 より

振り返り。 この一連の流れ『余弦定理 → → 面積 → 』は、3辺さえ与えられればどんな三角形でも実行できる万能の手順だ。逆に言えば、3辺が決まれば三角形のすべての量が決まる(合同条件の計算版)ということ。各定理は、その『決まっているはずの量』を取り出す手続きにすぎない。この見方ができると、図形と計量の全体が1枚の地図としてつながる。

発展 — 一歩先へ。 の三角形は、外接円半径 と内接円半径 が両方きれいに出る、教科書の名物だ。

この つの円の中心、外心 と内心 の距離には、オイラーの定理という公式がある。 だ。入れてみると となる。

この式から、どんな三角形でも が従う(オイラーの不等式、等号は正三角形のとき)。実際 をわずかに上回るだけ。 がここまで近いことから、この三角形が正三角形にかなり近い形だと読み取れる。

(1) (2) (3)

別解

別解 — 高さで つの直角三角形に割るルート(苦手な人向けの具体・視覚)。 を底辺に置き、頂点 から下ろした垂線の足を とおく。

つの直角三角形で三平方の定理を書く。 から から の式から の式を引くと 、つまり 。すると

これで は辺 は辺 の直角三角形とわかる。直角三角形の比から直接

外接円は から 、内接円は から 。余弦定理から始める本解と、すべて一致する。

ポイント

  • 3辺 → → 面積 → という単元総まとめの計算リレー
  • は正弦定理()、
  • 三角形()は覚えておくと検算に使える有名例

よくある間違い

  • を求めるとき、 に対応する対辺を でなく ととって値を誤る。
  • 内接円の を落とし、 としてしまう。
  • 面積 の依存の順を決めずに手を動かし、まだ出ていない量を使おうとして堂々巡りになる。