数学I / 数と式
重根をもつ式で割った余り
問題
を で割った余りを求めよ。
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割る式は と重根をもつ。余りを とおいて を入れると1本、両辺を微分してから を入れるともう1本、条件が得られるか。
解答・解説
方針
余りは1次以下だから とおく。。 を代入、さらに両辺を微分して を代入すると が決まる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 で割った余りは1次以下だから、 とおける。 だ。
ふつうは を代入して1本の式を得る。だが未知数は の2つで、それだけでは決まらない。
そこで、割る式が重根 をもつことを使う。両辺を微分してから を代入すると、もう1本得られる。 は微分しても で になる項を残すのがミソだ。これで連立できる。
① 余りを設定する。 。
② を代入。 右辺第1項は になり
③ 微分して を代入。 両辺を微分すると
を代入すると、右辺の を含む項はすべて消えて
④ 決定。 を に入れて 。よって余りは
まとめ: 重根で割る余りは「値の一致」と「微分係数の一致」の2条件で決まる。 の因子が微分後も で になることを使うのが急所だ。 を一切展開せずに済む。
発展 — 一歩先へ。 余り の正体は、 の における接線である(、傾き )。一般に を で割った余りは、 での接線 に一致する。「余り=いちばん近い1次式」という、味わいのある解釈だ。
別解
ずらして展開する(微分を使わないルート)。 (つまり )とおくと、割る式は になる。「 で割った余り」は、 の式の定数項と1次の項を拾うだけだ。
を展開したとき、定数項は 、 の項は (10個のかっこから を1つだけ選ぶ選び方が10通り)。 以上の項はすべて で割り切れる。よって
余りは 。
微分の代わりに「原点を にずらす」だけで、同じ2つの情報(値と傾き)が展開の最初の2項として現れる。数IIの微分を知らなくても、この問題は解けるのだ。
ポイント
- 余り 、 で 。
- 微分して で 。
- 余り 。
よくある間違い
- の代入1本だけで を決めようとする。未知数2つに式1本では足りない。重根がもう1本の式(微分)をくれる。
- 両辺を微分するとき、右辺の積の微分で の項を落とす。落としても で消える項だが、式としては書く。
- 余りを定数 とおく。割る式 は2次だから、余りは1次以下 の形で置く。