数学I / 数と式

相反する量の5乗和

最難関編対称式べき乗和

問題

実数 を満たすとき、 の値を求めよ。

ヒントを見る

と書くと、 を展開したとき が現れる。ここから の漸化式が作れるか。

解答・解説

方針

とおくと、 かつ漸化式 ( の解)で順に計算する。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 を5乗の展開でいきなり求めるのは大変だ。 とまとめて、低い次数から漸化式で積み上げる。

鍵は の展開だ。交差項がちょうど になり、 が出る。あとは から順に まで階段を上るだけ。

重要 のとき の2解。よって を満たす

① 漸化式。 より

② 順に計算する。 。以降は漸化式で

よって

まとめ: とまとめ、 で階段を上る。 そのもの(無理数)を求めず、対称な量だけで完結させるのが急所だ。

発展 — 一歩先へ。 漸化式が整数係数だから、 はすべて整数になる。実は は黄金比の2乗 で、 の列 はリュカ数列の偶数番目()に一致している。無理数のべきの和が律儀に整数を刻む背景には、こういう構造がある。

別解

掛け算の組み合わせで一気に(階段を飛ばすルート)。 漸化式で1段ずつ上らなくても、既知の を掛け合わせれば に届く。

まず 。次に3乗の展開から

仕上げに を展開する:

よって

指数の足し算()と引き算()が同時に現れるのが、この掛け算の性質だ。目的の次数への「近道の組み合わせ」を自分で設計できると、この型はぐっと速くなる。

ポイント

  • 、漸化式

よくある間違い

  • を解の公式で求めて代入する。 の5乗の展開は苦行で、しかも不要。
  • 3乗の展開で交差項を落として とする。正しくは が付く。
  • 漸化式を から回すときに と置く。