数学I / 数と式

因数分解の形から係数を決定する

★★ 標準因数分解係数の決定

問題

についての2次式 を因数分解すると になるという。定数 の値を求めよ。

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展開すれば必ず元の式と一致するはず。 を展開して、 の係数と定数項を元の式と見比べる。まず、確実に読み取れる定数項から を決めよう。

解答・解説

方針

を展開すると、もとの と同じ式になるはずだ。

だから、展開した式と見比べて、 の係数どうし・定数項どうしを等しいとおけば、 が求まる。これを係数比較という。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「因数分解するとこうなる」と言われたら、逆向きに考える。展開すれば元の式に戻るはずだ。

つまり を展開した式と は、どんな でも同じ値になる同一の式ということ。

同じ式なら、係数どうしが一致する。 の係数と定数項を見比べれば、 が決まる。

を展開する。

これが と同じ式になるので、同じ次数の項の係数を等しいとおく(係数比較)。

定数項を比べて 、つまり の係数を比べて

よって 。確かめると

となり、正しく因数分解できている。

発展 — 一歩先へ。 「どんな でも成り立つ等式」を恒等式という。恒等式の係数の決め方には、今回の係数比較と、別解の数値代入の2本立てがある。

数学IIで恒等式の単元に入ると、この2つが正式な道具として登場する。どちらでも同じ答えに着くことを、今のうちに体で覚えておくと強い。

別解

別の求め方もある。 が因数なら、 を入れると式全体が になるはずだ(因数定理の考え方)。

もとの式 を入れると

これが だから が決まれば と因数分解できて、 もわかる。

「どんな でも成り立つ等式には、好きな値を代入してよい」。この考え方は、係数比較と並ぶもう1つの基本ルートだ。

ポイント

  • 『展開すると◯◯になる』は、展開して係数を見比べる(係数比較)
  • 定数項どうし・ の係数どうしを等しいとおく
  • が因数 → を代入すると0(別解)

よくある間違い

  • 展開せずに、見た目から を当てずっぽうで決める
  • 定数項の比較 で符号を誤り とする
  • の係数 も方程式に使おうとして混乱する(これは最初から一致している確認用の式)