数学I / 数と式

展開公式の運用(2文字・係数つき)

★★ 標準展開

問題

次の式を展開せよ。

(1)

(2)

(3)

ヒントを見る

(1)は を1つの文字と見て2乗の公式。(2)は和と差の積。(3)は公式に当てはまらない — 素直に各項をかけ合わせる。どれが公式で片づき、どれが手計算かを見分けよう。

解答・解説

方針

係数や2文字がついていても、使う展開公式は基本と同じだ。

(1)。(2)。(3)は公式が使えないので、1つずつ配ってかける。

コツは、 をひとかたまりと見て、2乗するときは係数も一緒に2乗すること()。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 係数がつき、文字が2つに増えた。それでも最初にやることは同じで、「どの形か」を見分ける。

(1)は差の2乗。(2)は和と差の積。(3)はどの公式にも当てはまらないから、1つずつ配って掛ける。

公式を使うときは をひとかたまりと見る。かたまりごと2乗するので、 と係数も2乗される。ここを先に意識しておくと事故が減る。

公式

(1) で、

9x²−6xy−6xy4y²3x−2y3x−2y
(3x−2y)² = 9x²−6xy−6xy+4y² = 9x²−12xy+4y²

のように、係数も2乗する。

(2) 和と差のかけ算

(3) これは公式にあてはまらないので、1つずつ配ってかける。

まとめ:まん中の の項()をまとめるのを忘れずに。

発展 — 一歩先へ。 和と差の積 は、数の暗算にも使える。たとえば

展開公式は「文字の式の整理術」であると同時に、「数の計算の近道」でもある。形を見抜く目は、どちらの場面でも同じように効く。

(1) (2) (3)

別解

(3)のような「公式なし」の展開は、掛け算の表を書くと取りこぼしがなくなる。

縦に 、横に を並べて、マスごとに掛ける。

4つのマスを全部足して

「左の項それぞれ × 右の項それぞれ」を表にしただけだが、符号つきの項が多いときほど書き出す効果は大きい。

ポイント

  • 係数がついても展開公式は同じ。2乗のとき係数も2乗する
  • (係数の2乗を忘れない)
  • 公式が使えない形は、1つずつ配ってかけて同類項をまとめる

よくある間違い

  • とする(係数も2乗して が正しい)
  • (2)を と見間違えて、まん中の項を作ってしまう
  • (3)で の足し合わせの符号を誤り、 とする