数学I / 数と式
共通因数でくくる因数分解
問題
次の式を因数分解せよ。
(1)
(2)
ヒントを見る
まず各項に共通するものを探す。(1)は係数と文字の両方に共通なものがある。(2)は3項すべてに共通する『係数の最大公約数 × 共通の文字』を前に出す。くくったあと、カッコの中を展開して元に戻るか確かめよう。
解答・解説
方針
因数分解の第一歩は、いつも「共通因数はないか?」を探すことだ。全部の項に共通してかけられている数や文字を見つけて、前に出してくくる。
(1)は と に共通する 。(2)は各項に共通する 。くくり出したら、展開して元に戻るか確かめよう。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 因数分解と言われたら、公式より先に「全部の項に共通してかかっているものはないか」と目を走らせる。
共通因数のくくり出しは、すべての因数分解の入口 — これを飛ばすと後の公式も効かない。
(1)は 、(2)は が全項に共通。くくり出したら、展開して元に戻るかの確認までがワンセットだ。
(1) と に共通してかけられているのは 。これを前に出してくくる。
くくった後、、 と、展開して元に戻ることを確かめるとよい。
(2) 各項 、、 を見る。係数の共通は2(最大公約数)、文字の共通は と 。だから共通因数は 。
まとめ:カッコの中は、各項を で割った 、、。最後の を、 などと間違えないように。
発展 — 一歩先へ。 「くくり出したら展開して戻す」検算は、 秒で済むのに、項の落とし・割り算ミスをほぼ全部捕まえる。因数分解は答えの検算が展開という機械作業でできる、数学でも珍しく答え合わせ付きの計算 — この安心感は複雑な因数分解ほど効いてくる。
共通因数くくりは、この後のすべての因数分解の「第 手」。たすき掛けの前に でくくる、公式を使う前に でくくる — 「まず共通因数」の反射は、式が複雑になる数IIでも変わらず最初の一手である。
(1) (2)
別解
共通因数を見落とさない・取り切るための、分解表の書き方を紹介する。
各項を、数と文字の積にバラして並べる。(2)なら
縦に見比べて、全行にいる部品に印をつける — が 個、 が 個、 が 個。共通因数は だ。
くくった後の中身は、各行から印の部品を抜いた残り: 。
この表のご利益は「取り切ったか」が見えること — たとえば で止めると、残りの全項にまだ がいるのが表で一目になる。慣れれば頭の中でやる作業だが、迷ったら紙に表を書く — 確実さは計算の速さに勝る。
ポイント
- 因数分解は、まず「共通因数はないか」を探す
- 係数の最大公約数と、共通する文字をくくり出す
- くくった後は、展開して元に戻るか確かめる
よくある間違い
- 共通因数でくくった後、カッコの中の項を1つ落とす(特に を忘れる)
- を などと間違える
- のように途中で止めて取り切らない(中にまだ共通の が残る)