数学I / 数と式

共通因数でくくる因数分解

★ 基礎因数分解共通因数

問題

次の式を因数分解せよ。

(1)

(2)

ヒントを見る

まず各項に共通するものを探す。(1)は係数と文字の両方に共通なものがある。(2)は3項すべてに共通する『係数の最大公約数 × 共通の文字』を前に出す。くくったあと、カッコの中を展開して元に戻るか確かめよう。

解答・解説

方針

因数分解の第一歩は、いつも「共通因数はないか?」を探すことだ。全部の項に共通してかけられている数や文字を見つけて、前に出してくくる。

(1)は に共通する 。(2)は各項に共通する 。くくり出したら、展開して元に戻るか確かめよう。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 因数分解と言われたら、公式より先に「全部の項に共通してかかっているものはないか」と目を走らせる。

共通因数のくくり出しは、すべての因数分解の入口 — これを飛ばすと後の公式も効かない。

(1)は 、(2)は が全項に共通。くくり出したら、展開して元に戻るかの確認までがワンセットだ。

公式共通因数でくくる:各項に共通してかかっている文字・数を前に出す

(1) に共通してかけられているのは 。これを前に出してくくる。

くくった後、 と、展開して元に戻ることを確かめるとよい。

3x²6xx23x
3x²+6x = たて 3x × よこ(x+2) = 3x(x+2)

(2) 各項 を見る。係数の共通は2(最大公約数)、文字の共通は 。だから共通因数は

まとめ:カッコの中は、各項を で割った 。最後の を、 などと間違えないように。

発展 — 一歩先へ。 「くくり出したら展開して戻す」検算は、 秒で済むのに、項の落とし・割り算ミスをほぼ全部捕まえる。因数分解は答えの検算が展開という機械作業でできる、数学でも珍しく答え合わせ付きの計算 — この安心感は複雑な因数分解ほど効いてくる。

共通因数くくりは、この後のすべての因数分解の「第 手」。たすき掛けの前に でくくる、公式を使う前に でくくる — 「まず共通因数」の反射は、式が複雑になる数IIでも変わらず最初の一手である。

(1) (2)

別解

共通因数を見落とさない・取り切るための、分解表の書き方を紹介する。

各項を、数と文字の積にバラして並べる。(2)なら

縦に見比べて、全行にいる部品に印をつける — 個、 個、 個。共通因数は だ。

くくった後の中身は、各行から印の部品を抜いた残り:

この表のご利益は「取り切ったか」が見えること — たとえば で止めると、残りの全項にまだ がいるのが表で一目になる。慣れれば頭の中でやる作業だが、迷ったら紙に表を書く — 確実さは計算の速さに勝る。

ポイント

  • 因数分解は、まず「共通因数はないか」を探す
  • 係数の最大公約数と、共通する文字をくくり出す
  • くくった後は、展開して元に戻るか確かめる

よくある間違い

  • 共通因数でくくった後、カッコの中の項を1つ落とす(特に を忘れる)
  • などと間違える
  • のように途中で止めて取り切らない(中にまだ共通の が残る)