数学I / 集合と命題

集合の包含関係による真偽判定

★★ 標準命題と集合包含関係

問題

は実数とする。次の命題の真偽を、条件を満たす 全体の集合の包含関係を調べることで判定せよ。偽の場合は反例を 1 つ挙げよ。

(1) ならば である。

(2) ならば である。

ヒントを見る

各条件の範囲を集合にして数直線に。『 なら真』。(2)は の端が からはみ出していないか — はみ出した1点が反例になる。

解答・解説

方針

命題『 ならば 』の真偽は、集合の包含 で判断する。(PがQに入る)なら真、入らなければ偽で、はみ出す点が反例。

数直線に をかいて、 にすっぽり入るか見る。端の含む・含まないに注意。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「集合の包含で判定せよ」という指定そのものがヒントだ。

条件を数直線の範囲に翻訳して、含み合いを見る。 にすっぽり入れば真。

はみ出た部分があれば偽で、そこにある具体的な数がそのまま反例になる。図と反例が直結しているのが、この方法の良さだ。

(1)

x0146QP
(1) P = (1, 4) ⊂ Q = (0, 6) なので真

数直線でかくと、( から )は ( から )の中にすっぽり入る。

だから命題は

(2)

x-2-124QP反例
(2) P = [−2, 2] は Q = [−1, 4] からはみ出す(x = −2 が反例)→ 偽

の左端 は、( 以上)に入らない()。つまり からはみ出すので ではない。命題は。反例は、はみ出す点 ( に入るが に入らない)。

まとめ:包含関係を数直線で見ると、真偽も反例も一目でわかる。 からはみ出す点が反例だ。

発展 — 一歩先へ。 「命題の真偽を集合の包含で見る」翻訳は、このあとの必要条件・十分条件の判定の土台になる。矢印の議論がすべて、図形(範囲)の含み合いに置き換わる。

数学IIに進むと、数直線が座標平面に広がり、条件は「領域」になる。判定の原理は今日とまったく同じだ。

(1) 真 (2) 偽(反例: )

別解

慣れてきたら、数直線を描かずに「端の比較」だけで判定することもできる。

区間が区間に含まれる条件は、左端どうし・右端どうしの比較に尽きる。 の左端が の左端より右(またはぴったり)で、 の右端が の右端より左(またはぴったり)なら、 だ。

(1)は左端 、右端 でどちらも合格。よって真。

(2)は左端の比較で が不成立。 が左にはみ出している。はみ出した場所にある が、そのまま反例になる。

端の開閉( か)が絡むときは等号の扱いに注意が要るが、「見るのは端だけ」という原則は変わらない。

ポイント

  • 真』⇔『
  • 数直線で に入るか見る
  • はみ出す点(Pに入るがQに入らない)が反例

よくある間違い

  • 端の含む・含まない( に入るか)を取り違える
  • 包含の向き を混同する
  • 反例を「 に入らない数なら何でも」と選んでしまう(反例は「 に入って に入らない数」)