数学I / 集合と命題

共通部分・和集合・補集合

★★ 標準集合の演算補集合

問題

以下の自然数全体を全体集合 とする。 の部分集合 を、 の正の約数全体の集合、 以下の の倍数全体の集合とする。次の集合を、要素を書き並べる方法で表せ。

(1)

(2)

(3)

(4)

ヒントを見る

まず を書き出す。 は『 の要素のうち に入らないもの』— 言葉のとおりに拾えばよい。全体集合 が何かを忘れずに。

解答・解説

方針

(12の約数)と (3の倍数)の要素を書き出し、ベン図にすると読みやすい。

は両方、はどちらか、はAに入らない全体の要素。(4)の は『Aに入らず、かつBに入る』を拾う。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 要素を書き出せるサイズなら、まずベン図に全要素を配置してしまう。

そのあとの問いは、すべて図から読み取るだけの作業に変わる。

手を動かす順序は「書き出し → 配置 → 読み取り」。 は両方、 はどちらか、 の外。記号を日常語に訳しながら読めば迷わない。

ABU1, 2, 43, 6, 1295, 7, 8, 10, 11
A = {1,2,3,4,6,12}(12の約数)、B = {3,6,9,12}(3の倍数)— 色部分が A ∩ B

は12の約数、 は12以下の3の倍数。

(1) 共通部分(両方に入る)。

(2) 和集合(どちらか一方でも)。

(3) 補集合(Aに入らない、1〜12 の要素)。

(4) は『Aに入らず、かつBに入る』。 のうち、Aに入らないのは9だけ(3,6,12はAにも入る)。

まとめ: は『 の中で に入らないもの』と読むと速い。

発展 — 一歩先へ。 別解の所属表は、集合が増えても行を増やすだけで通用する。ベン図が描きにくい4集合以上でも使える、地味だが強い道具だ。

この先、数学Aの場合の数で「要素の個数」を数える段階に進むと、 という個数の法則が主役になる。今日の「要素を正確に仕分ける」作業は、その土台になっている。

(1) (2) (3) (4)

別解

ベン図の代わりに、「所属表」で機械的に処理する方法もある。

から を縦に並べ、各数に「 に入るか」「 に入るか」の○×を付けていく。

  • も○: (これが )
  • どちらかが○: (これが )
  • が×: (これが )
  • が×で が○: (これが )

図を描くのが苦手でも、表なら全要素を確実に検分できる。要素の数が多いときや、集合が3つに増えたときは、ベン図よりこちらのほうが強いこともある。

ポイント

  • は両方、はどちらか、はAに入らない全体の要素
  • は『Bの中でAに入らないもの』
  • ベン図に要素を書き込むと確実

よくある間違い

  • 補集合をとるとき、全体集合 の範囲( 以下)を忘れる
  • の条件を取り違える
  • (4)を「 に入らない、または に入る」と読み違える( だから「入らず、かつ入る」)