数学I / 集合と命題
51個の数から割り切る対がある(鳩の巣原理)
問題
から までの整数から 個を選ぶと、その中に一方が他方を割り切る 数が必ず存在することを示せ。
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整数は と一意に書ける。〜 の奇数は 個。 個選ぶと、奇数部分が同じ 数(鳩の巣)。それらは のべきの比で割り切れる。
解答・解説
方針
各整数を「 の累乗 × 奇数」の形に一意に書く。奇数部分は の 通り。鳩の巣原理で、 個から同じ奇数部分の 数が選ばれる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「必ず存在する」の証明は鳩の巣原理(引き出し論法)が定番: 箱の数より多くを選べば、同じ箱に2つ入る。
急所は箱の設計だ。各整数を の形に一意に書き、「奇数部分」で分類する。 から の奇数は の50個 — 箱は50個。
個選べば同じ箱の2数がある。同じ箱の2数は と ()の形で、前者が後者を割り切る。
① 奇数部分で分類。 から の各整数を ( は奇数)と一意に表す。奇数部分 は の 通り。これを箱とする。
② 鳩の巣。 個の数を、その奇数部分( 通り)で分けると、 より、同じ奇数部分 をもつ 数 ()が必ずある。
③ 割り切る。 ()なら は整数だから、 は を割り切る。よって割り切る対が存在する。
まとめ 整数を 奇数と書き、奇数部分( 通り)を箱に。 個なら鳩の巣で同じ奇数部分の 数があり、一方が他方を割り切る。命題(鳩の巣)と整数の融合。
発展 — 一歩先へ。 「割り切る」という関係で並べた鎖と、その反対の「どの2つも割り切らない」集まり(反鎖)の攻防は、順序集合の理論(ディルワースの定理)の入り口だ。本問は「最長の反鎖が50個()」「鎖が50本で全体を覆える」という2つの50がぴったり一致する実例で、この一致は偶然ではない — という美しい一般定理につながっている。
各数を と書き、奇数部分で分類。〜 の奇数は 個(= 個の箱)。 個選ぶと同じ奇数部分をもつ 数があり、それらは一方が他方を割り切る。
別解
「鎖」で見る+50個ではダメなことの実例(問題の鋭さ)。 各箱の中身を書き出すと、奇数 の箱は
倍々の鎖であり、鎖の中のどの2数も「一方が他方を割り切る」関係にある。つまり本問は「50本の鎖に51個を配れば、どこかの鎖に2個入る」という構図だ。
さらに、51という数が最良であることも確かめられる。 の50個を選ぶと、どの2数も比が2未満なので割り切る対が存在しない(倍以上でないと割り切れない)。50個なら回避できて、51個なら不可能 — 鳩の巣の評価がぴったり鋭いことまで含めて、この問題の全景になる。
ポイント
- 整数は (奇数)と一意に表せる。
- 奇数部分は 〜 で 通り(箱)。
- 個 → 鳩の巣で同じ奇数部分の 数、一方が他方を割る。
よくある間違い
- 箱を「偶数・奇数」の2箱などに設計して、同じ箱の2数が割り切る関係にならない(箱の設計=奇数部分、が心臓部)。
- の表し方が一意であることに触れない(2で割れるだけ割る、から一意)。
- 同じ箱の2数が「一方が他方を割る」ことの説明( と で 倍)を省く。