数学I / 集合と命題

命題の真偽と集合の包含関係

★ 基礎命題と集合包含関係

問題

実数 に関する条件

とし、 を満たす 全体の集合をそれぞれ とする。

(1) のどちらが成り立つか。

(2) (1)の包含関係を用いて、命題「」と「」の真偽を答えよ。偽の場合は反例を1つ挙げよ。

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の範囲を数直線に。『』が真かどうかは、 にすっぽり入るかで決まる。逆向きも同じ要領で、範囲の入り方を見よう。

解答・解説

方針

条件 を満たす数の集合 を考えると、命題『 ならば 』の真偽が、集合の包含()で判断できる。

ならば が真』 ⇔ 『 にすっぽり入る()』。数直線に をかいて、入るかどうかを見る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 条件を集合に翻訳すると、命題の真偽が図で見える。

: の集合 : の集合 を数直線に描くと、 の中にすっぽり収まる。

そして決定的な対応 — が真」⟺「

矢印の向きと包含の向きが一致する。 に入るから は真、逆向きは からはみ出す()ので偽である。

x-1035QP
P = (0, 3) は Q = (−1, 5) にすっぽり含まれる(P ⊂ Q)→ p ⇒ q は真

を数直線にかく。

(1) の範囲( から )は、 の範囲( から )の中にすっぽり入っている。だから

(2) ならば 』が真かどうかは、 かどうかで決まる。 なので『』は

逆に『』は、 に入るか()を見る。 のほうが広いので入らない。反例として、 に入る()が に入らない( でない)。だから『』は

まとめ:『 が真 ⇔ 』— 命題の真偽を、集合の入れ子で判断できるのが、この考えの便利なところだ。

発展 — 一歩先へ。」という対応は、この単元の心臓部だ。命題(論理の話)と集合(図形の話)が、完全に同じ構造をしている — だから論理の問題を、数直線やベン図というで解ける。

この対応は、次の必要条件・十分条件の判定でそのまま使う道具になる。 の十分条件()とは「 に含まれる」、必要条件()とは「 に含まれる」— 矢印の向き包含の向きを一致させて覚えれば、条件の用語で混乱しなくなる。

(1) (2) 「」は真、「」は偽(反例: )

別解

なら 」がなぜ成り立つのか — 日常のたとえで腑に落としておこう。

を「 年A組の生徒」、 を「この学校の生徒」とする。A組は学校の一部だから

このとき「A組の生徒ならば、この学校の生徒である」は当然成り立つ( が真)。

逆はどうか。「この学校の生徒ならば、A組の生徒である」— B組の生徒が反例で

つまり

小さい集合 大きい集合(条件がきつい 条件がゆるい)は真

大きい 小さい は偽(はみ出す部分が反例)

今回の ()は ()よりきつい条件。きつい条件を満たすなら、ゆるい条件は自動的に満たす — だから が真だ。反例 は「学校の生徒だがA組ではない」B組の生徒にあたる。

「範囲が狭い方から広い方へ矢印が出る」 — この向きの感覚が身につけば、必要・十分の判定(次の問題)で迷わなくなる。

ポイント

  • が真』⇔『( に入る)』
  • 数直線に をかいて、入るかどうかを見る
  • 反例は『 に入るが に入らない』数(例: )

よくある間違い

  • の向きを取り違える
  • 』と『』を混同する
  • 偽のとき反例を挙げない(はみ出す部分から つ選べばよい)