数学I / 集合と命題

共通部分の条件から集合を決定する

★★★ 応用集合の演算集合と定数

問題

を実数の定数とし、2つの集合

について、 が成り立つとする。このとき の値を求めよ。また、そのときの を求めよ。

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は『 は両方に入り、それ以外の共通要素はない』。まず のどの要素が になれるかで の候補を絞る。候補ごとに を書き、共通が本当に だけか検算(余計な一致がないか)。

解答・解説

方針

とは『 の共通部分が4だけ』。まず4が両方に入る条件を考える。 には4があるので、 の要素()のどれかが4になる、と考えて の候補を出す。

候補が出たら、実際に を書き出して『共通部分が本当に4だけか』を検算する。他の要素も一致すると条件を満たさない。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 という条件は、 つの情報を同時に含んでいる。

つは「 が両方に入る」。もう つは「 以外に共通の要素はない」。

この つを一度に扱おうとすると混乱する。そこで前半だけで の候補を出し、後半で候補をふるいにかける、という 段構えを最初に決める。

は『共通部分が4だけ』。 には4がある。 の要素のどれかが4になる を探す。

なら なら または 。候補は 。それぞれ を書いて検算する。

のとき:

共通部分は 。4だけではないので不適(1も共通)。

のとき:

共通部分は だけ。OK

のとき:

共通部分は だけ。OK

よって または 。それぞれの

ABUA∩B
共通部分 A∩B は2つの集合の重なり。要素が両方に入る条件から定数を絞る

まとめ:候補を出して終わりではなく、必ず『共通部分が4だけか』を検算する。 のように、他の要素も一致してしまう場合を除くのが大事だ。

発展 — 一歩先へ。 この問題で が脱落したのは、 の要素 の要素 の中で が両方に現れ、共通部分が になってしまうからだ。

パラメータ を含む集合では、候補が多めに出てくる。そこから「要素どうしがぶつかる( 退化する)値」を除くひと手間が、いつも最後に効く。

この「候補を出したあとに退化を除く」流れは、方程式の重解を別あつかいする場面や、定義域から除外点を抜く場面など、後で何度も出会う。集合を で書くと重複は自動で消えるので、個数を数えるときこそ要素が相異なるかに注意したい。

のとき のとき

別解

別解 — 個数の関係で検算する(得意な人向けの視点)。 はどちらも 要素の集合だ。個数について、次の関係がいつでも成り立つ。

いま なら だから、 でなければならない。

そこで候補ごとに、 に並ぶ 個の値がちょうど 種類の相異なる値になるか(重複は だけか)を数える。

のとき、 個の値は 。相異なる値は 種類しかない。 となり に足りない。つまり共通部分が 個あり、 と両立しない。

では値が で相異なるのは 種類、重複は だけ。 でも で同じく 種類、重複は だけ。どちらも条件を満たす。

共通部分を書き出すかわりに「相異なる値の個数」を数えても、 をはじく理由がはっきり見える。本解と同じ にたどり着く。

ポイント

  • は『共通部分が4だけ』
  • の要素が4になる の候補を出す
  • 候補ごとに を書き、共通部分が4だけか必ず検算(他の一致を除く)

よくある間違い

  • 候補 を出しただけで検算せず、共通部分が にならない まで答えに含める。
  • と解くとき、 の一方を落とす。
  • を書いても、共通が 個あることに気づかず と早合点する。