数学I / 2次関数のグラフと最大・最小
放物線への直交2接線がなす点の軌跡
問題
点 から放物線 へ相異なる 本の接線が引け、それらが互いに直交するとき、点 の軌跡を求めよ。
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接点を とおく。 を通る条件は の 次方程式で、 接線はその 解。直交は傾きの積が 。あとは解と係数の関係。
解答・解説
方針
接点を とおくと接線は 。 を通る条件は の 次方程式。 接線= 解、直交=傾きの積 。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「点から放物線への2接線」は、接点のパラメータ の2次方程式に持ち込むのが定石だ。
接線の傾きは 。だから2本の直交条件は、2解 の積で書ける。解と係数の関係で を点 の座標で表せば、軌跡が出る。
① を通る条件。 、すなわち
2本の接線 ⟺ この の2次方程式が相異なる2実解 をもつ(判別式 、つまり )。解と係数の関係で 。
② 直交条件。 2接線の傾きは だから、直交 ⟺ 、すなわち 。 を代入して
③ 逆の確認。 なら ()がどの でも成り立ち、たしかに2本引ける。よって軌跡は直線 。
まとめ: 接点パラメータ の2次方程式に翻訳し、「2接線=2解」「直交=傾きの積 」を解と係数の関係でつなぐ。得られた は放物線の準線(焦点は )。「準線上の点から引いた2接線は直交する」という有名な事実になっている。
発展 — 一歩先へ。 楕円で同じ問い(直交2接線の交点の軌跡)を立てると、答えは円になる(準円と呼ばれる)。放物線の準線は、その円が無限に大きくなった極限の姿だ。曲線が変わっても、「直交2接線の交点」という問いの構造は生きている。
直線 (放物線の準線)
別解
傾き を主役にする(もう1つの2次方程式)。 接点でなく、接線の傾きをパラメータにしても解ける。
点 を通る傾き の直線は 。放物線 と接する条件は、連立した
が重解をもつことだ。判別式 から
これは の2次方程式。2本の接線の傾き はその2解で、解と係数の関係から 。直交 とあわせて 、すなわち 。
接点 を使う本解と、傾き を使う本ルート。どちらも「2本の接線=ある2次方程式の2解」という同じ骨格で、変数の選び方だけが違う。微分を知らなくても接線を扱えるのは、判別式 (重解)が「接する」を表してくれるからだ。
ポイント
- 接点 の 次方程式に翻訳。
- 直交 、軌跡は準線 。
よくある間違い
- 2本引ける条件(、点が放物線の下側)と、逆の検分(③)を落とす。軌跡の答案は「必要」と「十分」の両方で閉じる。
- 直交条件を と書く。傾きは でなく で、正しくは 。係数2の掛け算が効く。
- 接線の式 を天下りに使う。数Iの範囲でも、 と直線の連立が重解をもつ条件(判別式0)から同じ式が導ける。