数学I / 2次関数のグラフと最大・最小

放物線を最もよく近似する直線(最小二乗)

最難関編最小二乗定積分

問題

実数 に対し とする。 を最小にする の値と、そのときの最小値を求めよ。

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次式。 それぞれで最小化すると、(直交条件)になる。

解答・解説

方針

次式。 それぞれで最小化する条件は「残差 に直交」()。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 放物線 を、直線 で区間 上「最もよく近似」する問題(最小二乗)だ。

を展開すれば の2次式になる。だから各文字で平方完成すれば解ける。ただ、同じことを「残差の2乗和が最小 ⟺ 残差が、近似に使った関数( と定数 )に直交する」と見ると、連立が一気に立つ。

重要 かつ (残差の直交条件)

① 直交条件を書く。 を使う。

② 連立を解く。 上の式から 。下に代入すると 。よって

③ 最小値を求める。 残差は近似 に直交するから、

xyOy=x−1/6y=x²
放物線 y=x²(0≤x≤1)を最もよく近似する直線 y=x−1/6(最小二乗)。残差の2乗の積分が最小 1/180

まとめ: の最小化は「残差が に直交」、つまり の連立に化ける。最小値は だけで出る(残差 ⊥ だから)。2次関数と定積分の融合だ。

発展 — 一歩先へ。 「残差を、使った関数たちに直交させる」のは最小二乗法の一般原理で、データの分析で学ぶ回帰直線とまったく同じ心臓部だ(和が積分に変わっただけ)。近似に使う関数を増やしても、直交条件を並べるだけで最良近似が求まる。

、最小値

別解

平方完成だけで押し切る(2次関数の心臓部ルート)。 直交という言葉を使わなくても、 の2次式だから、平方完成の腕力で最小化できる。

展開する( を各項に使う):

まず について平方完成:

残った の部分も平方完成:

2つの平方は で同時に0にできる。よって最小値

積分は最初の展開の1回だけ。あとは数Iの平方完成そのものだ。最小値 が式の定数項として直接目に見えるのが、このルートの気持ちよさである。

ポイント

  • 最小化 ⟺ 残差が に直交。
  • 、最小値

よくある間違い

  • 「両端で一致する直線」「頂点で接する直線」など、幾何の当てずっぽうで を決める。最小化は計算(直交条件か平方完成)で。
  • などの値を暗算で落とす。 の表を先に書いてから代入する。
  • 最小値を の真正面の展開で計算して、分数の海に沈む。残差⊥近似を使えば だけで済む(平方完成なら定数項がそのまま答え)。