数学I / 2次関数のグラフと最大・最小

定義域の端が動く場合の最小値

★★ 標準最大・最小場合分け定義域

問題

は正の定数とする。2次関数 () の最小値を求めよ。

ヒントを見る

頂点は固定、右端 が動く。右端が頂点より手前ならまだ下り坂の途中=右端が最小、右端が頂点を過ぎたら頂点が最小。境目でつなぐ。

解答・解説

方針

(頂点 )固定。定義域は で、右端 だけが動く()。

最小値は、頂点 が定義域 に入るかで変わる。(頂点が範囲の右外)なら右端 で最小、(頂点が範囲内)なら頂点で最小。2場合分け。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 今度は関数が固定で、定義域の右端 だけが動く。窓が右へ広がっていくイメージだ。

窓が頂点 に届くまでは、グラフは窓の中で下りの一方通行。最小は右端が担う。

窓が頂点を含んだ瞬間、最小の主役は頂点に交代し、それ以降は動かない。「主役交代の瞬間=窓の端が頂点に届く瞬間」。場合分けの境目 は、ここから自動的に決まる。

公式定義域の端が動く:頂点が範囲に入るかで場合分け(下に凸)

平方完成する。

頂点 、下に凸で固定。定義域 の右端 が動く()。頂点 が範囲に入るかで場合分け。

(頂点が範囲の右外)

xyO最小a
[1] 0 < a < 2(例: a = 1)— 定義域が軸に届かず、右端 x = a で最小

頂点 が定義域より右にあると、範囲内でグラフは右下がり。最小は右端

(頂点が範囲内)

xyO最小 −3a
[2] a ≥ 2(例: a = 3)— 定義域が軸を含み、頂点で最小

頂点 が定義域 に入るので、頂点で最小。

まとめると、 で最小値 で最小値

まとめ:右端だけが動くので、場合分けは『頂点が範囲に入るか(= が2以上か)』の2つ。 が小さいと頂点まで届かず、右端で最小になる。

発展 — 一歩先へ。 「軸が動く型」と「端が動く型」は、動くものが違うだけで、判定はどちらも「頂点が窓に入っているか」だ。2つの型を1つの問いに圧縮して覚えておくと、初見の変種にも強くなる。

最大値の側も同時に聞かれたら、この問題では左端 と右端 の遠さ比べが加わる。前問の「遠い者勝ち」がそのまま使える。

のとき最小値 ()、 のとき最小値 ()

別解

答えを「最小値の の関数」として眺め直すと、場合分けの正しさを検算できる。

最小値を と書くと、 では では

境目の を左側の式に入れると 。右側の値 とぴったりつながる。

つながるのは偶然ではない。窓を少しずつ広げても最小値は急に飛ばない(グラフの高さは連続だから)。だから、正しい場合分けなら境目で必ず値が一致する。

もし境目で値が食い違ったら、場合分けの境目か式のどちらかが間違っている。この検算は文字入りの最大最小すべてで使える。

ポイント

  • 右端 が動く → 頂点が範囲に入るかで2場合分け
  • (頂点が範囲外)→ 右端で最小、 → 頂点で最小
  • 頂点は固定、動くのは定義域の右端

よくある間違い

  • 頂点が範囲外()なのに頂点の値 を最小値としてしまう
  • 場合分けの境目 を間違える
  • の場合の最小値を右端 の値で書いてしまう(頂点 )