数学I / 2次関数のグラフと最大・最小
置き換えによる最小値
問題
関数 の最小値と、そのときの の値を求めよ。
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をひとかたまり()と見ると、 の2次関数になる。ただし なので — この範囲での最小を平方完成で。最後に から に戻すのを忘れずに。
解答・解説
方針
は があるが、 と置きかえると という2次関数になる。
ただし注意 — は0以上()。だから の定義域は 。この範囲で の2次関数の最小を求め、そのときの から を出す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 と しかない — をひとかたまりと見れば 次関数だ。
とおくと
見慣れた 次関数になった。
ここで最重要の一手 — の変域を確認する。 は 乗だから 。この制限を忘れると、あり得ない で最小値を出してしまう。今回は最小を与える が の中にあるので安全だ。
と置きかえる。ここで大事なのは、 は必ず0以上ということ。
すると なので
これを平方完成する。
頂点 、下に凸。頂点 は定義域 の中にあるので、 で最小値2。
最後に に戻す。 から 。よって のとき最小値2。
まとめ:置きかえのポイントは、 という定義域を必ずつけること。これを忘れて を自由に動かすと、間違った答えになる。最後に から を戻すのも忘れずに。
発展 — 一歩先へ。 の制限が効くケースも見ておこう。もし なら、 の頂点は — だが なのでこの頂点は使えない。 の範囲では単調増加なので、最小は端の ()で になる。変域の外の頂点は無効 — 定義域つき最大最小の考え方が、置き換え問題でそのまま生きる。
この関数 のグラフは、 軸対称で谷が つある「W字型」。 は谷ではなく山()で、両側の が谷 — 置き換えの計算が、この形を正確に言い当てている。 次関数のグラフの姿を、 次関数の知識だけで捉えたことになる。
のとき最小値
別解
置き換えをせず、 のまま平方完成することもできる — に戻し忘れる事故が原理的に起きない。
の部分を、 について完全平方にする。
この形から直接読める。 なので
等号は 、つまり のとき。最小値は 。
を経由しないので、「 に戻し忘れる」というミスが起きない — これがこの書き方の最大の利点だ。置き換えルートでは「 で最小」まで出して安心してしまい、 という答えを書き忘れる事故が頻発する。
答えが と つになることにも注意したい。 を満たす は と の つ — から に戻すとき、 つの に つの が対応する(この関数が偶関数で、 軸対称だからだ)。
置き換えは「見通しをよくする」、直接平方完成は「戻し忘れを防ぐ」— 好きな方でよいが、 の変域と への復元という つの落とし穴は、どちらのルートでも意識しておきたい。
ポイント
- の関数は と置きかえて2次関数に
- の定義域を必ずつける
- 最後に から を戻す( なら )
よくある間違い
- の定義域を忘れる
- の最小で止めて、 に戻し忘れる
- の 解のうち片方だけ答える(偶関数なので で対)