数学I / 2次関数のグラフと最大・最小
面積の最大値(文章題)
問題
長さ の針金を全部使って、長方形を1つ作る。長方形の縦の長さを とする。
(1) 長方形の面積を とするとき、 を の式で表せ。また、 のとりうる値の範囲を求めよ。
(2) が最大となる の値と、そのときの の値を求めよ。
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周の長さから『縦+横』が決まる → 横を で表す。面積を の式にすると2次関数。 の変域(長さは正)に注意して、平方完成で頂点(最大)を求める。
解答・解説
方針
文章題は、まず面積 を の式で表す。針金24cmで長方形を作るので、周の長さが24。縦 なら、縦2本と横2本で周が24、つまり縦+横 、横 。
面積 は2次関数。平方完成して、頂点で最大値を求める。 の範囲(定義域)も忘れずに。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 文章題は「式を立てる」までが勝負。
針金の長さ は長方形の周。縦 なら「縦 横 周の半分 」だから、横は 。
次関数になった — あとは最大を求めるだけだ。
もうひとつ大事なのが変域。長さは正だから かつ 、つまり 。これを書き忘れると減点される。
(1) 針金24cmが長方形の周。縦2本+横2本 なので、縦+横 。
縦が なら横は 。面積は縦×横で
定義域は、縦も横も正でなければならないので
つまり 。
(2) を平方完成する。
頂点 、上に凸。頂点 は定義域 の中にあるので、 のとき最大値 。
まとめ:面積の文章題は『 を の式にする → 定義域を決める → 平方完成 → 頂点で最大』の流れ。 の範囲(縦も横も正)を必ず添える。
発展 — 一歩先へ。 変域 の両端が含まれない()ことに注意したい。 や では長方形が潰れて図形にならないからだ。幸い最大値をとる は変域の内側なので影響しないが、もし最大が端で起きる問題なら「端が含まれないので最大値なし」という答えもありうる — 変域の端の吟味は文章題の作法である。
逆の問題も面白い。「面積が一定のとき、周が最小になるのは?」— 答えはやはり正方形だ。「同じ面積なら正方形が最も周が短い」— この双対的な事実は、シャボン玉が球になる理由(同じ体積で表面積最小)と同じ原理につながっている。自然界は、こうした最適化を「自動的に」解いている。
(1) 、 (2) のとき最大値
別解
答え「 で最大」— つまり縦 、横 の正方形だ。これは偶然ではない。
周の長さが決まっているとき、面積が最大になるのは正方形 — 実は 数の和が一定なら、 数が等しいときに積が最大という一般法則の現れだ(相加平均と相乗平均の関係)。
数値で確かめよう。和が になる組の積は
| 縦 | 横 | 面積 |
|---|---|---|
まん中(等しいとき)が最大 — 偏るほど積は小さくなる。
平方完成 も同じことを言っている。 は「 からのずれの 乗」で、ずれるほど面積が減る。 から「ずれの 乗」を引く — これが最大値 の意味だ。
この「和一定なら等しいとき積が最大」は、面積・体積の最適化問題で繰り返し現れる(数IIの箱の容積、数IIIの最適化)。答えが対称な形になったら、背後に対称性の原理がある — 検算にも、次の問題の予測にも使える視点である。
ポイント
- 文章題はまず面積 を の式にする
- 周24 → 縦+横 、横
- 定義域(縦も横も正)を決めてから、平方完成で頂点を求める
よくある間違い
- 周24をそのまま縦+横とする(正しくは して12)
- 定義域 を書き忘れる
- 横の長さを とする(周の半分 から引く)