数学I / 2次関数のグラフと最大・最小
いろいろな定義域での最大・最小
問題
次の2次関数の最大値と最小値を求めよ。
(1) ()
(2) ()
ヒントを見る
平方完成して頂点を出したら、頂点が定義域の内か外かを必ずチェック。頂点が範囲の外なら、その区間でグラフは単調(ずっと増える or 減る)— 端で最大・最小が決まる。
解答・解説
方針
やることは前問と同じ。平方完成して頂点を求め、定義域の範囲でグラフを読む。
(1)は上に凸(山型)なので、頂点が範囲にあれば頂点で最大、端で最小。(2)は下に凸で、頂点が範囲の外にある場合。頂点が外なら、グラフは範囲内で単調(ずっと増える/減る)になり、端で最大・最小になる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 前問と同じ「頂点 両端」の候補比べ — ただし今回は頂点が定義域の外にある場合が登場する。
(1) の頂点 は、定義域 の中。上に凸なので頂点が最大 。最小は端の遠い方。
(2) の頂点 は、定義域 の外(左に外れている)。
頂点が外なら、定義域内でグラフは単調(ずっと増加か、ずっと減少)— 最大最小はどちらも端で起きる。
(1)
平方完成する。
頂点 、上に凸(山型)。定義域 に頂点 は入る。
上に凸なので頂点で最大 → で最大値6。最小は端。 で 、 で 。小さいのは の2。だから で最小値2。
(2)
平方完成する。
頂点 、下に凸。でも頂点 は定義域 の外(左側)にある。
頂点が範囲の左外にあると、範囲内ではグラフはずっと右上がり(単調増加)。だから左端 で最小、右端 で最大。 で (最小)、 で (最大)。
まとめ:頂点が定義域の中か外かで、最大・最小の場所が変わる。外なら『範囲内で単調 → 端で決まる』と考える。
発展 — 一歩先へ。 「頂点が定義域の外なら単調」という事実は、放物線が軸を境に片側だけ見れば単調であることから来ている。軸の右側は必ず単調増加(下に凸の場合)、左側は単調減少 — 定義域が軸をまたがなければ、そのどちらか一方に丸ごと収まる。
この「軸と定義域の位置関係で場合分け」は、次の問題( が入って軸が動く)の予行演習だ。今は がないので つの型に決まるが、 が入れば つの型のどれになるかが の値で変わる — 場合分けが必要になる理由が、ここにある。
(1) のとき最大値 、 のとき最小値 (2) のとき最大値 、 のとき最小値
別解
「頂点が定義域の内か外か」で答えの構造がまるごと変わる — つの型として整理しておこう(下に凸の場合)。
型1: 軸が定義域の左外 — 定義域内はずっと右上がり(単調増加)。最小は左端、最大は右端。
型2: 軸が定義域の中 — 谷底が中にある。最小は頂点、最大は軸から遠い方の端。
型3: 軸が定義域の右外 — ずっと右下がり(単調減少)。最大は左端、最小は右端。
(2)を型で判定してみる。軸 、定義域 — 軸は左外だから型1(単調増加)。
- 最小 = 左端 :
- 最大 = 右端 :
グラフを描かずとも、型の判定だけで答えの場所が決まった(値の計算は 点だけ)。
判定の手順はいつも同じ — ①平方完成して軸を出す ②軸が定義域の左外・中・右外のどれかを見る ③型に応じて最大最小の場所を決める ④その点の値を計算する。
この 型の整理は、次の「軸が動く」「定義域が動く」問題の場合分けの正体でもある。 が入って場所が動いても、起きていることはこの 型の切り替えにすぎない。
ポイント
- 平方完成 → 頂点 → 定義域でグラフを読む
- 頂点が範囲の外なら、範囲内で単調(端で最大・最小)
- 上に凸なら頂点で最大、下に凸なら頂点で最小
よくある間違い
- (2)で頂点が定義域の外なのに、頂点で最小としてしまう
- 端の値を計算し忘れる
- 上に凸(1)で頂点を最小と誤る(上に凸なら頂点は最大)