数学I / 2次方程式・2次不等式

文字係数の2次不等式(場合分け)

★★ 標準文字係数場合分け

問題

を定数とする。 の2次不等式 を解け。

ヒントを見る

因数分解すると 。交点は だが、 より大きいか小さいかで『内側』の書き方が変わる — で場合分け。

解答・解説

方針

は因数分解できる。。解は2つの交点 の内側だが、 の大小がわからないので場合分けする。

なら なら で解なし、 なら 。どちらが小さいかで内側の書き方が変わる。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 因数分解すると 。交点は で、解は内側、までは決まる。

決まらないのは「どちらが左か」だ。 は文字だから、 との大小が分からない。

文字入りの交点を見たら、「大小で場合分け。等しいときは退化」という3分岐を最初に設計する。 の3枚の絵を描いてから書き始める。

公式 の解は内側(小さいほう 大きいほう)

因数分解する。

交点は (内側)が答えだが、 のどちらが小さいかで書き方が変わるので場合分けする。

:

xyOa3
(i) a < 3 の例: 解は a < x < 3

のほうが小さいので、内側は

: 2つの交点が重なり 。2乗が負になることはないので解なし

:

xyO3a
(iii) a > 3 の例: 解は 3 < x < a

のほうが小さいので、内側は

まとめ:文字係数の2次不等式は、交点(ここでは )の大小がわからないので場合分けが必要。(重なる)を境に、内側の書き方が入れかわる。

発展 — 一歩先へ。 「大小で場合分け、等しいとき退化」の3分岐は、文字入りの因数分解型すべてに通用する普遍の型だ。等号のときに解が消える(退化する)ところまで含めて1セットで覚えたい。

数IIに進むと、 の係数にも文字が付く型(正・・負で放物線の向き自体が変わる)へ拡張される。分岐の設計を先に立てる習慣が、そこで効いてくる。

のとき のとき解はない、 のとき

別解

文字の場合分けが不安なときは、具体的な で「答えの形」を先に見てしまうとよい。

を入れてみる。 の解は 。つまり「 の間」だ。

なら 。やはり「 の間」だが、今度は が左になる。

ちょうどでは 。2乗が負になることはないから、解なし。

3つの実験で、答えの3つの形(内側の書き方2通り+解なし)が出そろった。あとは境目を にして一般の言葉で書き直すだけだ。文字を見たら具体値で形をつかむ。この実験の習慣は、場合分け全般の羅針盤になる。

ポイント

  • 因数分解して交点を出す()
  • 交点の大小がわからない → 場合分け()
  • (交点が重なる)は で解なし

よくある間違い

  • 場合分けせず とだけ答える( の場合を落とす)
  • の「解なし」を見落とす
  • のとき を「」と答える( なので になる も入らず、解なし)