数学I / 2次方程式・2次不等式
放物線と直線の共有点
問題
を定数とする。放物線 と直線 について、次の問いに答えよ。
(1) のとき、放物線と直線の共有点の座標を求めよ。
(2) 放物線と直線が接するときの の値と、接点の座標を求めよ。
(3) 放物線と直線が共有点をもたないような の値の範囲を求めよ。
ヒントを見る
連立して の2次方程式(★)にまとめると、 は定数項に入る。判別式 を で表せば、(1)代入して解く、(2) で接する、(3) で共有点なし、が一気に扱える。
解答・解説
方針
放物線と直線の共有点は、2式を連立した2次方程式(★)の解。
(1) で(★)を解いて座標を出す。(2)共有点の個数が変わる境目は、(★)の判別式 。 で接する、 で共有点なし。 を で表して調べる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 放物線と直線の共有点は、連立して を消した2次方程式がすべてを握っている。
(1)は、その方程式を解けば座標が出る。(2)(3)は個数の話だから、判別式の出番だ。
「同じ方程式を、解くためにも、個数を数えるためにも使い回す」。この構図を最初につかめば、3つの小問は1本の道の上に並ぶ。
放物線 と直線 を連立する。
整理して
この(★)の解が共有点の 座標。判別式( 偶数)は
(1) のとき: (★)は
に代入して、座標は
(2) 接する(): から
このとき(★)の重解 、 で接点
(3) 共有点なし(): から
まとめ:放物線と直線は、連立した2次方程式(★)で扱う。個数の境目は判別式 を で表して調べる、が定石だ。
発展 — 一歩先へ。 別解の「差の関数」は、2つのグラフの上下関係を1つの関数の符号に圧縮する見方だ。数学IIで「すべての でグラフAがグラフBより上」といった条件を扱うとき、この圧縮が標準の第一手になる。
「接する=差の関数が重解を持つ=差の最小値が 」という3つの言い換えは、微分で接線を学ぶときにもう一度出会うことになる。
(1) 、 (2) 、接点 (3)
別解
「差の関数」の目で見ると、 の役割がはっきりする。
放物線と直線の差を とおく。共有点は の解だ。
を平方完成すると 。最小値は での 。
- 最小値が より下()なら、 は2解。2点で交わる。
- 最小値がちょうど ()なら重解。接する。接点の 座標は最小の場所 、 は直線に代入して 。
- 最小値が より上()なら解なし。共有点なし。
直線を上下に動かす は、差の関数の高さを上下させているだけ。「差の最小値と の勝負」という1つの図式で、(2)(3)が同時に見える。
ポイント
- 放物線と直線の共有点は、連立した2次方程式(★)の解
- 共有点の個数の境目は、(★)の判別式
- で接する、 で共有点なし
よくある間違い
- 連立して を消すときの整理ミス
- 接点や共有点の 座標を求め忘れる
- (3)で「共有点なし」を とする( は接する=共有点1個なので )