数学I / 2次方程式・2次不等式
因数分解と解の公式による2次方程式の解法
問題
次の2次方程式を解け。
(1)
(2)
ヒントを見る
(1)は因数分解(たすき掛け)できる形。(2)は が偶数なので、 とおくと計算が軽い『 の公式』が使える。
解答・解説
方針
(1)は因数分解できる。(2)は因数分解できないので解の公式。 が偶数()のときは、少し簡単な公式 が使える。分母が になって計算がラクだ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 2次方程式の方針は2段構えだ。まず因数分解を試す。できなければ解の公式に切り替える。
(2)のように の係数が偶数なら、 用の軽い公式に乗り換えると計算量が半分になる。
どの道具で行くかを最初に決めてから手を動かす。試行錯誤は因数分解の10秒だけでいい。
(1) をたすき掛けで因数分解する。展開して確かめると
合っている。だから
か から
(2) は因数分解できないので解の公式。 が偶数なので、()として使える簡単な公式
を使う。 を代入して
まとめ: が偶数のときは を使う公式が便利。ふつうの公式より、 でなく で済んで計算が軽い。
発展 — 一歩先へ。 解の公式の の中身 には、判別式という名前が付いている。この値の符号だけで「解が2個か、1個か、なしか」が分かる。次の問題の主役だ。
因数分解・平方完成・解の公式は、別々の3つの技ではなく、同じ方程式を攻める3つの顔である。どれからでも同じ答えに着くことを、一度は自分の手で確かめておきたい。
(1) (2)
別解
(2)は、解の公式を忘れても平方完成で解ける。むしろ、これが公式の中身そのものだ。
の両辺を で割って 。
の部分を平方完成すると 。
2乗が だから 。よって 。
解の公式は、この平方完成を一般の で一度だけやった結果を暗記しているにすぎない。公式がど忘れしても、この道順さえ覚えていれば現場で復元できる。
ポイント
- 因数分解できれば因数分解、できなければ解の公式
- が偶数()なら が便利
- 因数分解は展開して確かめる
よくある間違い
- 偶数用の公式で をそのまま使う( に直してから使う)
- 因数分解の符号を間違える
- 偶数用の公式と通常の公式を混ぜて、分母を にしてしまう(偶数用の分母は )