数学I / 2次方程式・2次不等式
2次不等式の文章題(長方形の面積)
問題
周囲の長さが の長方形をつくる。縦の長さを とするとき、この長方形の面積が 以上となるような の値の範囲を求めよ。
ヒントを見る
周の長さから『縦+横』が決まる → 横を で表す。面積 を2次不等式にして解く。 が長さとして意味を持つ範囲にも注意。
解答・解説
方針
周40cmの長方形。縦 なら、縦+横 、横 。面積 が96以上、という条件を2次不等式にする。
2次不等式を解いて、 の範囲を求める。定義域(縦も横も正)にも注意。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 文章題は式を立てるまでが勝負。
周 は「縦 本 横 本」だから、縦 横 。縦が なら横は 。
面積が 以上、を不等式にすると
整理して — 次不等式だ( 倍で不等号が反転することに注意)。
因数分解して から 。長さの条件()も満たしている。
周40cmなので、縦+横 。縦が なら横は 。面積が96以上という条件は
展開して整理する。
(両辺を で整理して、不等号の向きが変わった。)左辺を因数分解する。
は内側なので
(縦 も横 もこの範囲で正なので、定義域も満たしている。)
まとめ:面積の条件を2次不等式にして解く。周から『縦+横 』を出し、横 とするのが第一歩だ。
発展 — 一歩先へ。 もし条件が「面積 」なら、答えは の 点だけ(正方形のみ)。 なら解なしになる(最大が だから)。 次不等式の答えが「 点」や「なし」になるケースが、文章題として自然に現れる — 前問で学んだ 、 の場合が、現実の意味を持つ瞬間だ。
「与えられた周で面積を最大化」と「与えられた面積の下限を満たす形の範囲」は、同じ 次関数の別の読み方。最大最小(関数の問題)と範囲(不等式の問題)が、 つの式 の中で結びついている — 次関数と 次不等式が同じ単元にある理由が、ここにある。
別解
答えの が「 を中心に左右対称」なのは偶然ではない。その理由が分かると、検算も一瞬になる。
面積 を平方完成すると
軸は (正方形のとき)で、最大面積 。そこから左右に離れるほど、 の分だけ面積が減る。
「面積 」は「 から減る量が 以下」ということ。
中心 から距離 以内 — 絶対値の不等式そのものだ。答えが対称になる理由が、この形で完全に見える。
縦 なら横 、縦 なら横 — この つは同じ長方形(向きが違うだけ)だから、答えが について対称になるのは当然である。
検算も端でやろう。: 面積 ✓(ちょうど )。: ✗(範囲外)。: ✓。
平方完成で「中心と距離」に翻訳する — 次不等式を絶対値の形で読む視点は、答えの意味を鮮明にしてくれる。
ポイント
- 周40 → 縦+横 、横
- 面積の条件を2次不等式 にする
- 整理・因数分解して範囲を求める
よくある間違い
- 周40をそのまま縦+横とする(正しくは して20)
- 不等式を整理するとき( 倍)の向きを間違える
- 長さの条件()を確認せずに答える