数学I / 2次方程式・2次不等式
放物線とx軸の共有点
問題
次の2次関数のグラフと 軸の共有点の個数を求めよ。また、共有点があるときは、その座標を求めよ。
(1)
(2)
(3)
ヒントを見る
『グラフと 軸の共有点』=『 とおいた2次方程式の解』。個数は判別式、座標は方程式を解いて。高さ の 軸であることに注意。
解答・解説
方針
放物線 と 軸()の共有点は、 とおいた2次方程式の実数解のこと。
だから共有点の個数 = 実数解の個数 = 判別式 で決まる。共有点があれば、方程式を解いて 座標を求め、 が座標。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 「グラフと 軸の共有点」は、 とおいた方程式の実数解そのもの。
だから判別式で個数を判定し、解があればその値が共有点の 座標になる。
座標を答えるときの注意 — 共有点は 軸上の点だから、 座標は必ず 。 のように、 座標の を必ず書く。
軸との共有点は、 とおいた2次方程式の解。
(1)
を解く。
の2解。だから共有点は2個で、、。
(2)
を解く。
の重解。共有点は1個で (放物線が 軸に接する)。
(3)
の判別式を見る。
なので実数解なし。共有点は0個(放物線が 軸より上にある)。
まとめ:共有点の個数は『 の2次方程式の実数解の個数』。 で2個(交わる)、 で1個(接する)、 で0個(交わらない)、と対応する。
発展 — 一歩先へ。 (2)の「接する」()は、 つの交点が重なった状態と読める。 — グラフを少し下げれば( など)交点が つに割れ、少し上げれば になる。接するのは、 個と 個の境目の瞬間だ。
「グラフと 軸の位置関係」は、次の 次不等式の解法そのものになる。 の解は「 のグラフが 軸より下にある の範囲」— 共有点 の間だ。方程式で交点を求め、不等式で範囲を読む — この 段が 次不等式の骨格である。
(1) 2個、、 (2) 1個、 (3) 0個(共有点なし)
別解
(3)で「共有点なし」となる理由を、平方完成の絵で確かめておこう。判別式の計算とは独立の検証になる。
頂点は で、 の係数が正だから下に凸。
つまり、この放物線のいちばん低い点でも — 軸()より だけ浮いている。どこまで行っても 軸に届かない。
は常に正 — だから になる は存在しない。共有点 個だ。
判別式 と同じ結論だが、平方完成ルートは「なぜ交わらないのか」を説明してくれる。
この見方は つの場合すべてに使える。
- (1) 頂点の 座標がマイナス → 谷底が 軸より下 → 突き抜けて 交点
- (2) 頂点の 座標がゼロ → 谷底がちょうど 軸 → 接して 点
- (3) 頂点の 座標がプラス → 谷底が浮いている → 点
「判別式の符号」と「頂点の高さの符号」は同じことを言っている(下に凸のとき、 と頂点の 座標は符号が逆)。 つの道具の関係を押さえておくと、次の 次不等式で「常に正」を判定するときに強い。
ポイント
- 軸との共有点 = の2次方程式の解
- 個数は判別式 。2個(交わる)/1個(接する)/0個(交わらない)
- 共有点の座標は (解が 座標)
よくある間違い
- 共有点の座標を などとする(正しくは )
- (接する)を見落とす
- 個数だけ答えて座標を書き忘れる(または座標だけで個数を答えない)