数学I / 2次方程式・2次不等式

文字係数の2次不等式(解の形の場合分け)

★★★ 応用2次不等式文字係数場合分け

問題

を実数の定数とする。 の不等式

を解け。

ヒントを見る

因数分解 。交点は だが、どちらが大きいかは差 の符号で決まる。その符号で場合分けし、内側()の向きを書く。一致する()ときは解なし。

解答・解説

方針

を因数分解すると 。解は交点 の内側。

のどちらが大きいかで、内側の書き方が変わる。 の符号で大小が決まるので、 で場合分けする。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 因数分解すると、交点は つだ。

ただし、どちらが大きいかは の値しだいで変わる。大小の分かれ目は差 の符号、つまり が境界になる。

しかも となる では、 つの交点が重なって「内側」が消え、解なしになる。

そこで といった場合分けの地図を先に描く。そのうえで、各区域を つずつ処理していく。

公式 の解は内側(2交点の大小で書き方が変わる)

因数分解する。

よって

交点は は内側だが、 のどちらが大きいかで書き方が変わる。大小は差 の符号で決まる。

これが正( または )なら 、負()なら 、0( または )なら一致。場合分けする。

または :

xa
(i) a < a² のとき: 解は a < x < a²
なので内側は

:

xa
(ii) a² < a のとき: 解は a² < x < a
なので内側は

または : 交点が一致し

まとめると

まとめ:文字係数の2次不等式は、交点()の大小がわからないので場合分け。大小は差の符号 で判定し、一致するとき()は解なし、と押さえる。

発展 — 一歩先へ。 文字係数の不等式は、パラメータ の直線を「解の様子が同じ区域」に切り分ける地図づくりだと見るとよい。

境界になるのは、 つの交点が重なる 。ここでは解の区間がつぶれて消える。方程式でいえば重解になる瞬間で、いわば解が生まれたり消えたりする分岐点だ。

その境界をまたぐと、解の向きまで入れかわる。 だった区間が、 では と左右逆になる。パラメータを 本の軸として眺め、どこで質が変わるかを押さえるのが、文字係数の問題の勘どころだ。

のとき のとき のとき解なし

別解

別解 — のグラフで大小を読む(苦手な人向けの視覚ルート)。 のどちらが大きいかを、計算でなくグラフで見分ける。

直線 と放物線 は、 で交わる。この 点の外側、つまり では放物線が上にあり 。内側の では放物線が下にあり

だから、 を横軸に置いて位置を見れば大小が即座に決まる。 では では では一致。

あとは が「小さいほうと大きいほうの内側」であることから、 で解なし。

の符号を代数で調べる本解と同じ結論に、 つのグラフの上下関係から視覚的に着く。

ポイント

  • 。交点 の大小で場合分け
  • 大小は差 の符号で判定
  • 交点が一致()するとき で解なし

よくある間違い

  • の大小を確かめないまま、つねに と書いて の向きを誤る。
  • 交点が一致する を見落とし、「解なし」の場合を答えに入れ忘れる。
  • 負の数を扱う で、 の位置関係を取り違え、 と上下を逆に書く。