数学I / 実数と1次不等式
絶対値を含む方程式・不等式(場合分け)
問題
次の方程式・不等式を解け。
(1)
(2)
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右辺に があると、単純に では外せない。中身が正か負かで場合を分けて を外し、各場合で『その場合の条件( など)に合う解だけ』を残す。
解答・解説
方針
右辺に が入っている絶対値の方程式・不等式は、 の公式が使えない( が定数でないから)。そこで、中身の符号で場合分けして絶対値を外す。
なら、 のとき 、 のとき 。それぞれの場合で解き、最後に『その場合の条件』と合うものだけを残す。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 右辺に が入っている。ここが前問までとの違いだ。
型の公式は、 が定数だから使えた。右辺が の式だと、負になる可能性があって丸写しできない。
そこで、中身の符号で場合分けして絶対値を外す方針に切り替える。各場合で解いたら、その解が「場合の前提」に合っているかを必ず照合する。この確認までが1セットだ。
右辺に があるので、中身の符号で場合分けする。
(1) 。
のとき: より 、。でもこれは を満たさないので不適。
のとき: より 、、。これは を満たすので適する。
よって 。(念のため確認: 、 で両辺が等しい。)
(2) 。
のとき: より 、。 と合わせて 。
のとき: より 、、。 と合わせて 。
2つの場合( と )を合わせると
まとめ:場合分けのコツは、各場合で出た解が『その場合の条件』に合うかを必ず確かめること。合わない解は捨てる。
発展 — 一歩先へ。 「場合ごとに解いて、前提と照合する」作法は、この先の絶対値を含む2次関数や、数学IIIの微分でも同じ形で登場する。場合分けの本体は、解くことよりも照合にある。
もう1つ、グラフの目も強力だ。(1)は の折れ線と直線 の交点の問題と見ることができる。図を描くと、交点が1つしかない理由まで目で分かる。
(1) (2)
別解
(1)は 型の言い換え「 かつ( または )」でも解ける。
すなわち のもとで、2本の方程式を解く。
からは 。これは を満たさず不適。
からは 、。これは を満たし適する。
よって と同じ結果になる。「右辺は 以上でなければならない」という条件を忘れないことが、この方法の注意点である。中身の符号で分けるか、右辺の符号で縛るか。分け方の軸が違うだけで、どちらも「絶対値の等式が成り立つ条件」を漏れなく数えている。
ポイント
- 右辺に がある絶対値は、中身の符号で場合分けする
- 各場合で解いた後、その場合の条件に合う解だけ残す
- 不等式は、各場合の解を最後に合わせる(つなぐ)
よくある間違い
- 場合分けの条件に合わない解を、そのまま答えに残してしまう
- 最後に2つの場合の解を合わせ忘れる
- 出た答えを元の式に代入して確かめる検算を飛ばす(絶対値の問題は代入確認が特に効く)