数学I / 実数と1次不等式

二重根号の簡約

★★ 標準二重根号

問題

次の式の二重根号を外して簡単にせよ。

(1)

(2)

(3)

ヒントを見る

に戻す。『たして外の数・かけて中の数』の2数を探す。(2)は の形に、(3)は中身を の形に整えてから。

解答・解説

方針

基本と同じ公式

(2)は に直して を作る。(3)は がなく、しかも作れないので、中を に直す工夫が要る。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 二重根号を見たら、まず「 の形が作れるか」を確認する。外せる二重根号は、必ずこの形が隠れている。

(2)のように係数が でないときは、 と書き直して を作る。

(3)は がなく、掛けても作れない。そこで中身を と分数に直す工夫が要る。「まず の形に整える」が全問共通の入口だ。

公式二重根号 (たして和・かけて積になる2数を探す)

二重根号を外す公式:

(1) たして11、かけて30の2数は6と5。

(2) には がないので、 と直して を作る。

たして9、かけて20の2数は5と4。

(3) は、 の前に を出せない。そこで、中身を2倍・2分の1して形を整える。

分子 は、たして8・かけて15の5と3で 。分母の を有理化して

まとめ: が作れないときは、中を にして を作る、という一段上の工夫だ。

発展 — 一歩先へ。 二重根号外しは の逆再生だ。「2乗すると根号が1段減る」という見方を裏返している。

この「2乗して根号を減らす」発想は、根号を含む方程式や、数学IIIの無理関数の扱いにつながる。1段ずつ根号を剥がしていく、という統一イメージで覚えておこう。

(1) (2) (3)

別解

公式を忘れても、「答えの形を予想して2乗で合わせる」やり方で外せる。

外れた結果は の形のはず。これを2乗すると

つまり「足して外の数、掛けて根号の中の数」になる2つを探せばいい。因数分解のときの2数探しと同じ頭の使い方だ。

(1)なら、足して ・掛けて になるのは 。だから

最後に検算として2乗してみる。 で元に戻るから正しい。予想して2乗で確かめる、この往復ができれば公式の暗記は不要になる。

ポイント

  • 二重根号は
  • のように を作る
  • が作れないときは、中を に直す

よくある間違い

  • (2)で を作らずに、そのまま2数を探して行き詰まる
  • (3)で最後の の有理化を忘れる
  • (2)を と答える(外側の根号は 以上なので、大きい から引いた が正しい)