数学I / 実数と1次不等式
絶対値の和を最小にする(中央にそろえる)
問題
の最小値を求めよ。
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は と の距離。 点 への距離の和が最小になるのはどこ? 数直線で考える(または区間で場合分け)。
解答・解説
方針
を数直線上の距離とみる。距離の和を最小にする点を考えるか、区間ごとに場合分けして 次関数の最小を調べる。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 は「数直線上で から までの距離」。だから は、点 から3地点 への距離の合計だ。
「3軒の家に近い場所を探す」と読み替えると、真ん中の家 に立つのがよさそうだ、と見当がつく。
答案では、絶対値を区間ごとに外して1次関数のつなぎ合わせ(折れ線)にし、どこで下げ止まるかを確かめる。
① 区間で場合分け。 で絶対値を外すと、 は各区間で 次関数。傾きは順に 。
② 傾きの変化。 傾きが負から正に変わるのは の前後(傾き )。よって は で最小。
③ 最小値。
まとめ を距離とみると、 点への距離の和は中央 で最小。最小値 。区間ごとの傾きが に変わる点でもある。絶対値と最大最小の融合。 個の点なら中央値で最小。
発展 — 一歩先へ。 地点を増やして にしても、傾きの勘定はそのまま通り、最小は「中央値」で起きる( が偶数なら中央の2点の間ずっと最小)。データの分析で「絶対偏差の和は中央値で最小・平方偏差の和は平均で最小」と対で学ぶ事実の、前半の完全な証明がこの傾き勘定だ。
は「 から までの距離」。 点 への距離の和は、中央の で最小。最小値は 。
別解
傾きを数えて折れ線を読む(場合分けせずに増減が見える)。 の傾きは、 が の左なら 、右なら 。3本の和の傾きは、その合計で
つまり左から順に と、地点を1つ通過するたびに ずつ増える。
傾きが負から正に変わるのは — そこが谷底で、最小値 。
場合分けの計算(本解)をしなくても、「傾き=右の点の数−左の点の数」の勘定だけで谷の位置が読める。地点が 個なら谷は「中央の点」(偶数個なら中央の区間)— データの分析で学ぶ「絶対偏差の和は中央値で最小」の正体が、この傾き勘定だ。
ポイント
- は と の距離。
- 点への距離の和は中央 で最小。
- 最小値 。
よくある間違い
- 場合分けの境目()で関数の値が食い違う書き方をする(折れ線は連続。各区間の式を端点で検算)。
- 「真ん中で最小」を直感のまま答えにする(場合分けか傾きの議論で、増減の根拠を書く)。
- 最小値を場所()だけ答えて、値 を書き忘れる。