数学I / 実数と1次不等式
連立1次不等式の整数解の個数(パラメータ)
問題
についての連立不等式
を満たす整数 がちょうど 個となるように、定数 の値の範囲を定めよ。
ヒントを見る
まず各不等式を について解き、 の動ける範囲を の形にする。整数を 個だけすくうには、下の境目 がどの整数とどの整数の間にあればよいか。
解答・解説
方針
各不等式を解くと かつ 。整数解が の 個になる条件は、 が入り が入らないこと、すなわち 。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 まず各不等式を解いて の範囲を出す。 から 、 から 。
解は 。この中の整数がちょうど 個になる を探す。
側は固定だから、整数 の 個が入り、 が入らない条件を書く。すなわち が含まれ()、 が含まれない()。境界の等号の向きに注意する。
① 各不等式を解く。 から 、。 から 、。よって範囲は
② 整数解を数える。 上端 は含まれ、 は と下に並ぶ。 個ちょうどにするには を含み を含まないこと。すなわち下端が 以上 未満:
( で が範囲に入り、 で が外れる。)
③ について解く。 各辺を 倍して 、よって
まとめ:パラメータ入りの整数解の個数は「範囲を出す → 動く端を整数と見比べる」。端が整数に一致する瞬間()に個数が変わる。 では 、 だから は外れて 個(だから を含む)。 では 、 が外れて 個(だから を除く)。等号の吟味がすべて。
発展 — 一歩先へ。 「整数解がちょうど 個」型は、 端固定・ 端可動の“窓”を数直線上で動かし、整数の隙間に端を置く問題に帰着する。境界の等号の向き( か か)が答えの端点を決めるので、元の不等式の等号の有無を最後まで保つのが肝心。線形計画法や、数直線上の場合分けの基礎練習になる。
別解
別解 — 数直線で「 個入る窓」を動かす(視覚で捉えるルート)。 解は 。右端 は固定で、左端 が とともに動く“可動の壁”だ。
整数 を数直線に並べ、 側から数えると、含まれる整数は の順。ちょうど 個()にするには、可動の壁 が「 と の間」に来ればよい。
左の等号( を除くために壁は 以上でよい: なら で は入らない)、右の非等号( を入れるために壁は 未満: )に注意。解くと 。
不等式を代数で処理する(本解)のと同じだが、「可動の壁を整数の隙間に置く」と、境界の等号・非等号がどちらを向くかを間違えにくい。
ポイント
- 範囲は 。上端固定・下端が で動く。
- 整数 をすくう条件 から 。
よくある間違い
- 不等式 を解くとき、 で不等号を反転せず とする(正しくは )。
- 整数 個の条件の境界で、等号の向き( か か)を取り違える。
- (等号なし)なのに、 を含めて数える。