数学I / 実数と1次不等式

絶対値を含む不等式

★ 基礎絶対値不等式

問題

次の不等式を解け。

(1)

(2)

(3)

ヒントを見る

は『 の間』(はさむ)、 は『 より小 または より大』(外側)。 かで、間か外かが決まる — 数直線でイメージしよう。

解答・解説

方針

絶対値の不等式には2つの型がある。

』(小さい)は、 の間、つまり (内側)。

』(大きい)は、 より小さいか より大きい、つまり または (外側、2つに分かれる)。

『小さいは間、大きいは外』と覚えよう。

解答

⓪ 発想 — どう考え始めるか。 絶対値の不等式は つの型しかない。「小さいは間、大きいは外」と覚える。

  • (小さい)→ の間:
  • (大きい)→ より小さいか より大きい: または (外側 つに分かれる)

型を取り違えると答えが正反対になる。まず不等号の向きを見て、どちらの型かを宣言してから解き始めよう。

公式絶対値の不等式 (間)、 または (外)

は間、 は外』と覚える。

(1)

x-404
(1) |x| < 4 ⇔ 原点からの距離が 4 未満 ⇔ −4 < x < 4

は『間』の型。

(2) も『間』の型。中身 の間。

各辺に1を足して

(3)

x-7-23
(3) |x + 2| > 5 ⇔ −2 からの距離が 5 より大 ⇔ x < −7 または x > 3

は『外』の型。中身 より小さいか、 より大きい。

から から

よって または

まとめ:『小さい()は間、大きい()は外』— この一言で、2つの型を迷わず使い分けられる。

発展 — 一歩先へ。 「外」の型の答えを 本に書くのは誤り — そんな は存在しない( より小さくて より大きい数はない)。 つの範囲は離れているので、必ず「または」でつなぐ。 本にまとめられるのは「間」の型だけ、という書き方の非対称に注意したい。

この「かつ / または」の区別は、次の単元(集合と命題)で (共通部分)と (和集合)として正式化される。絶対値の不等式は、集合の言葉を必要とする最初の場面 — 数直線に描いた帯とその外側が、そのまま集合の絵になる。

(1) (2) (3) または

別解

「間」と「外」を暗記する代わりに、距離の絵で毎回その場で導けばよい。

は「距離が 以内」。中心 から左右 ずつのが答えだ。

中心 距離 — 計算はこれだけ。

(3)の は「 の距離が より大きい」( なので中心は )。中心から 以上離れた場所 — 帯の外側だ。

「近い = 中心のまわりの かたまり」「遠い = 両端に散った つ」— 距離の絵では、型の違いが当たり前の事実になる。「間」「外」という言葉は、この絵に名前をつけただけだ。

中心の読み取りだけ注意。 の中心は ではなく ( と書き直す)。ここを取り違えると帯の位置がずれる — 符号を反転して中心、と覚えておこう。

ポイント

  • は間:
  • は外: または
  • 『小さいは間、大きいは外』と覚える

よくある間違い

  • 『外』の型()を、間()としてしまう
  • (3)で の一方を落とす
  • の中心を と読む(中心は と書き直して確認)