数学I / 実数と1次不等式
絶対値の定義と計算
問題
次の値を求めよ。
(1)
(2)
(3)
(4)
ヒントを見る
絶対値は『中身が正ならそのまま、負なら符号を反転』。カギは中身の符号 — と 、 と 、 と のどちらが大きいか、2乗して比べてから外す。
解答・解説
方針
絶対値 は「0からの距離」で、いつも0以上になる。
中身が0以上ならそのまま、負ならマイナスをつけて正にする。式で書くと ()、()。
のように正か負かパッと見でわからないときは、 と3()の大小を比べて符号を決める。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 絶対値を外すには、中身の符号を先に決める。中身が 以上ならそのまま、負ならマイナスを付けて正にひっくり返す。
(3)の は、パッと見では符号が分からない。 と を比べれば — 中身は負だ。
(4)も同じ手順を 回。(中身は正)、(中身は負)— 符号が違うので、外し方も変わる。
絶対値の定義を確認する。
(1) 中身 は負なのでマイナスをつける。
(2) まず中身を計算。 で負なので
(3) と3を比べる。 で だから、 は負。だからマイナスをつける。
(4) それぞれの符号を調べる。 は ()より正、 は より負。だから
まとめ: が消えて、きれいに1になる。根号を含む絶対値は、まず中身の符号を『 どうしの大小』で調べるのがコツ。
発展 — 一歩先へ。 (4)の答えが ときれいになったのは、 が打ち消し合ったから: 。 つの絶対値の符号が逆だったことが、この相殺を生んでいる — もし両方同じ符号なら は残る。「符号の吟味」を飛ばすと、この相殺は起きず答えが合わない。
「距離」の見方は、この先の絶対値の方程式( は「 から距離 の点」)・不等式( は「 から距離 以内」)で本領を発揮する。記号の操作ではなく数直線の絵で解けるようになると、絶対値は怖くなくなる。
(1) (2) (3) (4)
別解
絶対値の正体を数直線の距離として持っておくと、記号の意味が体でわかる。
は「原点 から までの距離」。 は「 は から の距離」— 向きを捨てて長さだけを見るのが絶対値だ。
さらに は「 と の距離」と読める。
- : と の距離 → ( でも同じ — 距離に向きはない)
- : ()と の距離 → 大きい方から小さい方を引いて
距離は必ず「大 小」。この一言で、絶対値の外し方の符号ミスが消える — 中身が負かどうかを考える代わりに、「どっちが大きいか」だけ見ればよい。
の大きさが分からなければ、 から と挟む。 乗して比べる — 根号の大小はいつもこの手で決まる。
ポイント
- 絶対値は0以上。中身が正ならそのまま、負ならマイナスをつける
- 根号の符号は、 のようにそろえて大小を比べる
- 絶対値を外すとき、負の中身には をつける
よくある間違い
- を のままにする(中身が負なので )
- 中身の符号を確かめずに、そのまま絶対値を外す
- を「マイナスを取る」と誤解する( が正のときはそのまま。負のときだけ反転)