数学I / データの分析
相関係数の計算(偏差の表)
問題
5人の生徒の数学 と理科 のテストの得点は次の通りであった。
と の相関係数 を求めよ。
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共分散1つ・標準偏差2つを別々に出すと、偏差を何度も計算し直すことになる。そこで1枚の表に『偏差・偏差・それぞれの2乗・積』を横に並べ、列ごとに合計 — 3つの材料が一度にそろう。
解答・解説
方針
相関係数 を計算するには、共分散1つと標準偏差2つ、材料が3つ要る。これらをバラバラに計算すると偏差を何度も求め直すことになり、ミスのもとだ。
そこで、偏差の表を1枚作って全材料を同時に仕込む。各生徒について『 の偏差・ の偏差・それぞれの2乗・積』を横に並べ、列ごとに合計すれば、分散2つと共分散が一度に手に入る。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 相関係数 の材料は3つ。共分散1つと標準偏差2つだ。
バラバラに計算すると、偏差を何度も求め直すことになってミスを呼ぶ。
そこで偏差の表を1枚作り、全材料を同時に仕込む。各生徒について「 の偏差・ の偏差・それぞれの2乗・積」を横に並べ、列ごとに合計すれば、分散2つと共分散が一度に手に入る。
まず平均値。
偏差の表を作る。 各生徒について( の偏差, の偏差)と、偏差の2乗・偏差の2乗・偏差の積を並べる。
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列ごとの合計: 偏差の2乗和 、偏差の2乗和 、偏差の積の和
(検算ポイント: 、 それぞれの偏差の和が になっていることを、表を作った時点で確認しておく。)
分散・共分散・相関係数。
分母は 。根号のまま掛けてから外すときれいに整数になる。 などと途中で小数にしないこと。
なので、数学と理科の得点にはかなり強い正の相関がある。散布図では点が右上がりの帯状に並ぶイメージだ。
発展 — 一歩先へ。 は「かなり強い正の相関」だ。散布図を描くと、5点が右上がりの帯に乗っている様子が確認できる。数値と図を往復して確かめる習慣は、相関の読み違い(外れ値による見かけの相関など)への備えになる。
相関が強くても、それは「一緒に動く」ことしか意味しない。片方が原因でもう片方が結果、という因果関係までは言えない。この区別は、データを扱う全分野で最重要の注意である。
別解
数を小さくしてから表を作る方法もある。相関係数は、1次式の変換で値が変わらない(正の倍率なら)という性質を使うのだ。
は全部偶数なので 、 は と変換すると
平均はどちらも だから、値そのものが偏差になる。積の和は 、 の和は 、 の和は 。
元の で計算した値と一致する。変換の性質(あとの問題で正面から学ぶ)を先取りして使うと、2桁の2乗計算が1桁の暗算に変わる。
ポイント
- 偏差の表(偏差・2乗・積)を作れば、 が一度にそろう
- — 根号は掛けてから開くと楽
- 計算後は に収まっているか必ず確認する
よくある間違い
- 偏差の積の符号を誤る(負 × 負 = 正に注意)
- 分母を として と誤答する(分母は標準偏差の積 )
- 偏差の合計が になっているかの検算をせず、写し間違いに気づかない