数学I / データの分析
分散・標準偏差の計算
問題
5人の生徒の通学時間は次の通りであった。
(1) 平均値を求めよ。
(2) 分散と標準偏差を、定義(偏差の2乗の平均)と公式()の両方で計算し、一致することを確かめよ。
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定義(偏差の2乗の平均)と公式()の両方でやって、一致を確かめる問題。平均が整数できれいなら定義が楽、半端なら公式が楽 — なぜそう言えるか、両方走らせて実感しよう。
解答・解説
方針
分散の2つの計算法、定義(偏差の2乗の平均)と公式()を、同じデータで両方やって、同じ値になることを確かめる問題だ。
結果が一致するのは当然だ(公式は定義を変形しただけ)。でも手を動かして一致を見ることで、公式への信頼と使い分けの感覚が生まれる。
目安はこうだ。平均が整数できれいなら定義式でも苦にならない。平均が半端(小数・分数)なら偏差がすべて半端になるので公式が圧倒的に楽だ。
解答
⓪ 発想 — どう考え始めるか。 分散には2つの計算法がある。定義(偏差の2乗の平均)と、公式()だ。
この問題は、同じデータで両方を実行して、一致を自分の手で確かめる。公式は定義を変形しただけだから、一致は当然。でも手を動かした一致は、公式への信頼になる。
使い分けの目安も掴んでおく。平均が整数できれいなら定義式。平均が半端な小数なら、偏差が汚くなるので公式が有利だ。
(1)
(2)
方法1: 定義(偏差の2乗の平均)。 偏差は順に (和は 。検算OK)で、その2乗は だ。
方法2: 公式()。 偏差を経由せず、元のデータを直接2乗して平均する。
確かに両方とも分散は で一致する。標準偏差は
まとめ:今回は平均が ときれいなので、どちらの方法でも手間は大差ない。でも平均がたとえば のような値になると、定義式では偏差 の2乗という小数計算地獄になる。そのとき公式が真価を発揮する。両方を使える状態にしておき、データを見て有利なほうを選ぶこと。
発展 — 一歩先へ。 公式 を移項すると 。「2乗の平均は、平均の2乗より必ず大きい(散らばりの分だけ)」という不等式が読み取れる。
この関係は、数学Bの統計的な推測や、入試の証明問題(2乗の平均と平均の2乗の大小)でそのまま主役になる。公式を「計算の道具」と「不等式の事実」の両面で持っておきたい。
(1) 分 (2) 分散 、標準偏差 分(両方の方法で一致)
別解
第3の見方として、「データを平行移動してから計算する」手もある。
分散は散らばりの量で、全員に同じ数を足し引きしても変わらない。そこで全データから を引くと、。
この小さい数の世界で分散を計算すると
移動しても分散は不変だから、これが元のデータの分散でもある。
引く数を平均ちょうどにすれば偏差の計算そのものだが、平均が半端なときは「キリのいい近くの数」を引くだけでも計算が軽くなる。分散が「位置」でなく「散らばり」だけを測っている、という性質の実用化だ。
ポイント
- 定義と公式のどちらでも分散は計算できる。両方使えると検算になる
- 平均値が整数で偏差が簡単なら定義、平均が半端なら公式が有利
- 標準偏差はデータと同じ単位(分)をもつ
よくある間違い
- (乗の平均)と (平均の乗)を混同する
- 標準偏差を答えるべきところで分散を答える
- 公式ルートで の計算(大きい数の乗の和)を焦って間違える